鬼灯冷火は動かない:怪奇の家
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るべく家を探索することになった。
カメラ「じゃあ冷火ちゃん、僕たちは外の物置の方にいるから君は家の中を頼むよ」
マイク「こっちも何かあったら連絡するからね」
冷火(連絡がどうとかそういう問題じゃねぇよ!何で私みたいな小っちゃい女の子1人残してお前らだけ外なんだよ!私が脳震盪起こしたらどうすんだお前ら!)
二手にわかれ、冷火が家の中を探索しているうちに、2階からただならぬ気配を感じ取った。その場所は昼間家主に撮影を断られた開かずの間。『立ち去れ!立ち去れ!』と警告しているように禍々しい雰囲気を漂わせている。
嫌な予感とただならぬ恐怖に震えるも、勇気を振り絞り、思いきってそのドアを開けた。
冷火「!?」
気づけば冷火は和室の真ん中に立っており、彼女の目の行く先には奥に大きな祭壇があった。
祭壇には2つの大瓶が置かれ、警戒しながら近づいた後、恐る恐るふたを開けてみる。
冷火「っ!!!!な、何だよこれ………ひどすぎるじゃねぇか………」
入っていたのはなんと、ひとつは何者かの血や肉片。もうひとつは狐、狸、蛇といった動物の生首。生首の方には先ほどの大瓶に入っていたものであろう血が塗られ、口には肉片が詰め込まれていた。
血と肉片が入った大瓶の匂いを嗅いでみると、思わず吐きそうになり、顔を背けてしまった。
冷火「こ、これは……人間の血だ…………!」
そして顔を背けた方向の行く先である祭壇の横に置かれていたのは1棹のタンス。引き出しを開けると、そこには人間以外の血肉が入った瓶が並べられていた。しかもご丁寧に名前まで書かれていた。
次々と引き出しを開けて調べたが、どれも血肉が入った瓶しかなかった。すぐに伝えなければ一大事である。冷火は急いで窓を開けると、外にいるカメラとマイク担当に大声で2階に来るよう呼びかけたのだった。
幸い僧侶は徳が高かったため、報告を受けて鬼灯親子とスタッフを家から出した後、すぐにお祓いを始めた。長時間に及ぶお祓いが終わると、脳震盪で倒れたスタッフたちは回復。先ほどまで呼吸困難で苦しんでいた燐斗もすっかり回復した。
お祓いを終え、家から出てきた僧侶はこんな話をしてくれた。
僧侶「あの家は元々『怨念屋』の家系でしてね…怨念を持った人たちを集め、その血肉を採取し、動物の死体を生き霊の依り代として儀式を行うことで憎い相手を呪い殺していたんです。冷火さんはさっき祭壇の大瓶に入ってる狐、狸、蛇の生首を見ましたよね?」
冷火「………」コクッ
僧侶「で、燐斗さんが見たピエロですが、あれは儀式で呼び出された死神の1人なんです。あれ以外に呼び出された死神もたくさんいますし、死神以外の他にも悪魔や邪神を呼び出すことも可能
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