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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
あたしと香子は、幻想を知る
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スカートを穿いて戻ってきたソフィーの保護者、へカーティアさんは彼女の隣に座って自己紹介をした。

「ごめんなさいねぇ、実は昨日夜通しヤッてたものだから今まで寝ていたの。」
「…。」

ヤッてた。ということに対する詳細は聞かないでおく。

「この子、大人しい顔しといて夜はすごいのよん?私をあそこまで満足させられるのは」
「やっ、やめてってばへカーティア!!」

と、顔を赤くしてへカーティアさんの話を止めに入るソフィーさん。
ああわかった。
出会った時から何か感じてはいたけど…。

この八百万ソフィー。
紛れもなくあたしと同類(レズ)だ。

「で、取材の方?インタビュー?文々。新聞の天狗みたいなものかしらん?」
「へカーティアはいいよ。余計なことしか話さないから…!」
「あら。いいの?これからソフィーのあんなことこんなことましてやそんなことまで赤裸々に語ろうと思ったのにぃ?」
「それが余計なことっていうんだよ馬鹿!」

どうしよう、いちゃつき始めた。
このままでは取材にならないしどうしたものかと香子と顔を見合わせるも、

「た、たいへん仲の良いおふたりなのですね…。」

香子もお手上げだった。



?


「マジでなんなんだアレ…。」

それから、特にこれといった収穫もなくイチャイチャしだした2人を放ってあたし達は帰ることにした。
帰り際にエミヤに申し訳ないと頭を下げられ、さらにお詫びにと菓子折りも貰ったが…。

「幻想郷…か。」

ソフィーの言った幻想郷という場所。
聞けば楽園のような場所であり、人口のほとんどが女性を占めるそこは女性同士の恋愛なんてごく当たり前のことだという。
あたしにとってもそれは楽園のような場所かもしれない。

「ねぇ香子。」
「?」
「行ってみたいと思う?幻想郷。」
「それは…どうでしょうか?」

返ってきたのは、曖昧な答え。

「香子は葵様のサーヴァントです。葵様が行きたいと言うのであれば、私はそれに従います。」
「…そっか。」
「それにどこであれ、葵様と共にいられることが、何よりの幸福ですので…。」

頬が緩むのが分かる。
とりあえず帰ったら抱いてあげるとしてその前にだ。

「レッスン…だったっけ?」
「そうですね。帰ったらあいどるれっすんが控えております。」

変な喧嘩を買ってしまったことを思い出しつつ、重くなった足取りで帰路につくのだった。



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