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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
あたしと香子は、幻想を知る
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くね?悪寒っつうの?」
「何?ビビらそうとしてんの?」
「おーい何してんだ。行くぞ。」
真誉に話しかけたリーダーらしき男に呼ばれ、2人の若者は足早にここから去っていく。
この崩壊世界、こういった廃墟に幽霊やゴーストの類が出てくるのは別に珍しい話じゃない。
神秘に満ちたこの世界、夜になれば普通にそこら辺を浮遊しているし、墓にならよくいる。
しかし、男が見たものは幽霊などではなかった。
「ンン…さて、何秒持ちますかな?」
?
「はくれい…じんじゃ?」
「その読み方であっていると思います。にしても…随分と年季の入った鳥居ですね。建てられたのはつい最近とお聞きしましたが…。」
図書館から離れたところにある、とある神社。
博麗神社
(
はくれいじんじゃ
)
と書かれた鳥居をくぐり、そこそこの長さの階段を上っていく。
ここがあたし達が今回取材をする場所だ。
崩壊した世界にて神社を建て直し、サーヴァントとも対等に戦える人間離れした少女がいる。
そんな噂を聞き、あたしと香子はこうしてやって来た。
「…!」
そこそこ長い階段を上り終えると、出迎えたのは荘厳な神社。
厳かというか、澄んでいるというか、何故かこの空間だけは空気がまるで違うように感じられた。
いくつもの鳥居、両サイドにある狛犬の石像。
賽銭箱にその上からは本坪鈴がぶら下がっている。誰もが想像するいかにもな神社。
そして竹箒で境内の掃除をしているのが、今回の取材のターゲットだ。
なんとも個性的な巫女服(多分)に身を包み、銀色の髪を揺らし掃除をしている女性。
少しするとあたし達の気配に気付き、ふっと顔を上げた。
「あ、あなたたちは…」
「先日連絡させていただいた『葵紫図書館』の者です。」
「ああ昨日の…!お待ちしてました!」
そういうと竹箒を片付け、あたし達を家に上げ客間へと案内する。
彼女の名前は
八百万
(
やおよろず
)
ソフィー。
この博麗神社に勤める巫女であり、そして噂に聞いたサーヴァントをも凌駕する程の戦闘力の持ち主。
大人しそうな外見とその見目麗しさからはとても想像できないが…。
「改めまして、僕が八百万ソフィーです。」
(ボクっ娘なんだ…。)
客間に招かれ、ちゃぶ台を挟んで取材に取り掛かるとする。
机の上にはお煎餅、そして
「境内の裏で栽培した茶葉から作った物だ。口に合えばいいが…。」
「ありがとうございます。」
彼女のサーヴァントであろう、エミヤがあたしと香子に湯気の立つお茶を差し出す。
「あたしは源 葵。こっちはサーヴァントの紫式部。」
そう言い、あたしはソフィーに名刺を渡した。
それからかわいた喉を潤すため一口お茶を頂いたが…これが美味しい。
裏で栽培していた
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