やっぱり長時間逃走は肉体的にきつい
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ところ変わって、食堂。ここに運悪く鬼に遭遇してしまった生徒がいる。
ここでも4人の鬼たちが厨房から出現していた。彼らの胴体にはそれぞれ『からみ(長男)』、『さんみ(次男)』、『にがみ(三男)』、『あまみ(四男)』と書かれていた。味覚に関する四兄弟だろう。
ワコ「嘘嘘嘘嘘!ワコを捕まえても楽しくないよ!ほら、ワコ背低いじゃん!身長90センチの低学年だよ!この学園の生徒じゃ―――――」
バレバレの嘘をつくなと言わんばかりに味覚四兄弟はワコを捕まえ、椅子に座らせると、両手足を縛って拘束した。
それからからみ(長男)がここに残り、弟たちは食堂を走り去った。からみ(長男)がテーブルに用意したのは激辛料理のフルコースである。
まさかこれを食べなきゃならないの!?ワコが悟ると同時に青ざめた。そう、食堂に現れた味覚四兄弟はターゲットに辛いもの、すっぱいもの、苦いもの、そして甘いものを食べさせる鬼の四兄弟。特に長男であるからみは辛すぎるあまり暴れないように弟たちと協力して拘束した後、辛いものを食べさせるのである。
ワコ「ホガァァァァァ!ハワァァァァァ!!」
開口器で口を強制的に開けさせられたワコはからみ(長男)によって嫌というほど無理矢理激辛料理を口に運ばれた。
ワコ「ボハァァァァアアアアアアアアアア!!!!」
あまりの辛さに涙目になり、口に入れたものが吹き出される。
口からは唾液が垂れ、それを見たからみ(長男)はますます興奮。どんどん激辛料理をワコの口へ運んだ。
一方でからみ(長男)の弟たちは手分けして獲物を待ち伏せして捕らえる作戦に出た。さんみ(次男)は職員室、にがみ(三男)は音楽室、あまみ(四男)は秘術室へ向かう。
しかし、生徒たちの中で唯一捕まっていないのが1人だけいた。2年の運動神経抜群の蒸気機関車の付喪神、ディーゴだ。
ディーゴ「でもなぁ………いくら運動神経抜群の俺でも……長時間走りっぱなしはきついわい…………」
息を荒らげながら呟いたが、下を向いて走っていたため目の前の誰かに気づくことはなかった。
頭突きするようにぶつかってしまい、その相手に謝ろうとした矢先、全身から血の気が引いた。それもそのはず、立っていたのは先輩でも後輩でもなく………。
ディーゴ「はっ……はあぁっ………ああ…っ……」
胴体にローラースケートと書かれた《《黒い全身タイツを着た鬼だったのだから》》。
ディーゴが鬼に捕まったその頃、アルケーによる悪臭の犠牲者が再び現れた。
司「校長も学園長も鬼になってるだと!?」
あの後意識を取り戻し、トイレから
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