暁 〜小説投稿サイト〜
非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第107話『次に向けて』
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果たして──


『デデン! 2回戦の特別ルールは"一心同体タッグバトル"です!』

「一心同体……?」


特別ルールの名を聞き、首を傾げた。
タッグバトルはわかる。2対2で戦闘(バトル)が行われるということだ。
では、"一心同体"とは何だろう。これがメインだとは思うが。例えば……2人でHPを同期するとか?


『細かいルールを説明します。といっても、ほぼ普通のタッグバトルです。違うとすれば、"2人が手錠で繋がっている"という点です』

「いや全然普通じゃないが?!」

『また、"一心同体"ということで、片方が戦闘不能になった時点でリタイアとなります』


予想が生ぬるかった。まさか"物理的"な一心同体とは。二人三脚とかを鑑みれば、その難易度は想像に難くない。これはかなり重い縛りと言えよう。


『ちなみに今回は"抜き打ち"ではないので、メンバーは自由に選出してください。それと、トーナメントは引き継がれていますが、試合順は1回戦とは異なります。ご了承くださいませ。それでは、30分後に第1試合を始めます! 盛り上がっていきましょう!』


「「「うおぉぉぉっっ!!!」」」


そう言って、ジョーカーは姿を消した。
モニターに映されたトーナメント表を見ると、確かに試合順だけが入れ替わっており、晴登たち【日城中魔術部】は第2試合となっていた。ちなみに相手は【タイタン】というチームだ。


「少なくとも、予選も第1試合も勝ち上がってる。並な相手じゃないぞ」

「部長」

「ちなみに俺の調べだと、あそこのチームだ」

「……ちょっと待って下さい。さすがに無理がありませんか?」


終夜が指さした方向を見ると、大柄な男性が4人でミーティングをしているようだった。
というかデカい。デカすぎる。平均身長190cmくらいではなかろうか。加えてガタイも良いから、遠目から見ても巨大に見える。なるほど、だから"巨人(タイタン)"なのか……。


「という訳でこっちも作戦会議をしていく訳だが」

「そうは言っても、決めるのって"誰が出場するか"くらいじゃない?」

「それもそうだな」


一口にミーティングと言っても、相手の情報が少ないし、作戦の建てようがない。相手が誰を選出するかも未知数なので、下手な作戦は逆に悪手となろう。
つまるところ、ぶっつけ本番である。よって、純粋に強さで選んで──


「なら、部長と副部長ですかね?」

「バッカお前、こいつの身長考えろ。手錠するんだから余計に戦いにくいだろ」

「小さくて悪かったわね!」


別にいじる機会もなく、危うく忘れかけていた緋翼の低身長がここで仇となった。確かに手錠をする以上、身長が近い者同士で組
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