第107話『次に向けて』
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
果たして──
『デデン! 2回戦の特別ルールは"一心同体タッグバトル"です!』
「一心同体……?」
特別ルールの名を聞き、首を傾げた。
タッグバトルはわかる。2対2で戦闘が行われるということだ。
では、"一心同体"とは何だろう。これがメインだとは思うが。例えば……2人でHPを同期するとか?
『細かいルールを説明します。といっても、ほぼ普通のタッグバトルです。違うとすれば、"2人が手錠で繋がっている"という点です』
「いや全然普通じゃないが?!」
『また、"一心同体"ということで、片方が戦闘不能になった時点でリタイアとなります』
予想が生ぬるかった。まさか"物理的"な一心同体とは。二人三脚とかを鑑みれば、その難易度は想像に難くない。これはかなり重い縛りと言えよう。
『ちなみに今回は"抜き打ち"ではないので、メンバーは自由に選出してください。それと、トーナメントは引き継がれていますが、試合順は1回戦とは異なります。ご了承くださいませ。それでは、30分後に第1試合を始めます! 盛り上がっていきましょう!』
「「「うおぉぉぉっっ!!!」」」
そう言って、ジョーカーは姿を消した。
モニターに映されたトーナメント表を見ると、確かに試合順だけが入れ替わっており、晴登たち【日城中魔術部】は第2試合となっていた。ちなみに相手は【タイタン】というチームだ。
「少なくとも、予選も第1試合も勝ち上がってる。並な相手じゃないぞ」
「部長」
「ちなみに俺の調べだと、あそこのチームだ」
「……ちょっと待って下さい。さすがに無理がありませんか?」
終夜が指さした方向を見ると、大柄な男性が4人でミーティングをしているようだった。
というかデカい。デカすぎる。平均身長190cmくらいではなかろうか。加えてガタイも良いから、遠目から見ても巨大に見える。なるほど、だから"巨人"なのか……。
「という訳でこっちも作戦会議をしていく訳だが」
「そうは言っても、決めるのって"誰が出場するか"くらいじゃない?」
「それもそうだな」
一口にミーティングと言っても、相手の情報が少ないし、作戦の建てようがない。相手が誰を選出するかも未知数なので、下手な作戦は逆に悪手となろう。
つまるところ、ぶっつけ本番である。よって、純粋に強さで選んで──
「なら、部長と副部長ですかね?」
「バッカお前、こいつの身長考えろ。手錠するんだから余計に戦いにくいだろ」
「小さくて悪かったわね!」
別にいじる機会もなく、危うく忘れかけていた緋翼の低身長がここで仇となった。確かに手錠をする以上、身長が近い者同士で組
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ