異生神妖魔学園脱出劇
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ィーゴの言う通り、紺子はベンチの上で昼寝していた。
満腹感と涼しい風に当たっているうちに眠くなってしまったのだろう。
紺子「スゥー……スゥー……」
寝息と共に服という名の布に覆われていない腹が静かに上下に動く。
約10分後、扉が開き、龍哉と牙狼が寝ている紺子に近づいた。
龍哉「いたいた。気持ちよさそうに寝てんな…」
牙狼「寝顔はかわいいけど、お腹が無防備すぎるよ…」
龍哉「でも……すぐ起こした方がいいと思うんだけどなぁ………」
牙狼「いろいろあってかなり疲れてるのかもしれないよ?」
風邪を引くといけないと思った牙狼は優しそうな表情で自分のブレザーを紺子の体にかけた。
龍哉「これでお腹は大丈夫っすけど、やっぱり起きるまで見守るしかないっすかね……」
牙狼「時間かかるかもしれないけどそうするしかないよ」
紺子「ん………スゥー」
唇から少し声を漏らし、再び寝息を立てる紺子。目が覚めるまで寄り添っていようと思った龍哉と牙狼は優しく微笑んだ。
ところが………。
牙狼「何だろう………よくわかんないけど、僕も眠くなってきちゃった…………」
龍哉「白銀先輩……寝ちゃダメっす………」
紺子に寄り添っているうちに、急に強烈な眠気が襲ってきたのだ。
寝てはいけないと頭の中で念じることはできる。しかしどれだけ逆らっても眠気は容赦なく襲い、まぶたはどんどん重くなってくる。
龍哉(寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃダメだ寝ちゃ―――――)
そう念じているうちに意識がどんどん遠退いていくのは牙狼も同じだった。
とうとう2人は眠気に耐えられなくなり、龍哉はスラブへ倒れ込むように、牙狼はベンチの上で座りながら寝てしまった。
3人は静かに寝息を立てる。ところが目が覚めた時、最悪な出来事に遭遇するとは知る由もなかった。
龍哉と牙狼が寝落ちしてから数時間後、先に目を覚ましたのは紺子だった。
紺子「ん………ふあああ……寝ちまったみたいだな………」
あくびと伸びをしながら呟いたが、なぜかスラブには龍哉が倒れ、隣には牙狼が座りながら寝ているではないか。
紺子「…あれ!?龍哉!?牙狼!?」
寝起きで頭が回らず、状況が全く理解できない紺子だったが、彼女の大声に龍哉と牙狼も目を覚ました。
牙狼「あれ……僕たち寝ちゃった?」
龍哉「寝てましたよ……俺もそうでしたけど」
紺子「え、ちょっとどういうこと!?何でお前らここにいんの!?」
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