鍛えましょうトレーニングジム
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紺子「めんどくさっ…だったら辰美は?」
辰美「私はいつも魔法で浮いてるからいいんです。調子が悪い時はスケボーで通学しますが」
紺子「何でそんなよけいめんどくさいやり方で行くの?」
辰美「気にしないでください。そういう日だってあるんです」
面倒くさそうな表情の紺子は仕方なくランニングマシンに乗ることに。
速さを調節し、スイッチを入れるとベルトコンベアが動き出した。
辰美「スピードは最大にしてもいいですけど転ばないでくださいね」
紺子「だからこうして最初は歩いてんじゃねぇか。横から口出すなよ」
真島「俺もお前にはケガしてほしくねぇんだけどな」
やがてランニングマシンの速度を上げていくうちに、紺子の息づかいがだんだん荒くなってきた。
紺子「コーラ………コーラ………」
一旦停止させ、ペットボトルのコーラを口にする。
先ほど真島に歯が溶けると言われたが、紺子にとって疲れた体を癒すためのものに過ぎなかった。
紺子「お前魔法使えるから歩かなくていいよな」
辰美「ええ。魔法使えない日はやっぱりしんどいです」
辰美はそう言いながらペットボトルの水を紺子にかけた。
真島「辰美、紺子に水かけて何してんだ?」
辰美「すごい暑そうでしたので」
紺子「あのさ……そんなよけいなことしなくてもあっちにシャワールームあるから」
頭から服までずぶ濡れになっているだけでなく、ランニングマシンにもかかっていた。
真島「おい……ランニングマシン動いてないか?」
紺子「え?」
よく見ると、ベルトコンベアがなぜか勝手に動き出していた。
紺子「え?え……?え?」
しかもベルトコンベアの速度はどんどん上がっていき、持ち手をつかみながらでないと体勢を整えることができなくなった。
やがてランニングマシン以外にも、紺子にも異変が起こるとは誰もが予想していなかった。
紺子「ちょちょちょちょ!?誰か、誰か止めてぇぇぇぇぇぇぇ!!」
真島「おい、なんか電気出てるぞ!?」
辰美「紺子様!早く降りてください!!」
紺子「それができたら苦労しねぇよ!!誰か止め―――――」
誰か止めてと言おうとした瞬間、紺子とランニングマシンがまばゆい閃光に包まれる。
辰美と真島はたまらず目をつむった。恐る恐る目を開けると、先ほどまで走っていた紺子の姿と暴走するランニングマシンがなかった。
真島「き、消えた……!?」
辰美「紺子様!?紺子様ぁ!!」
辺りを見回したが、壁を突き破ったわけでもない。
では紺子は本当にどこへ消えたのだろうか。
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