第百四話 あかり、闇を感じるのことその一
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第百四話 あかり、闇を感じるのこと
夏侯淵率いる軍はだ。まずはだ。
洛陽から北に向かった。しかしだ。
その途中でだ。彼女は全軍に命じたのだった。
「よし、あの道に入るぞ」
「えっ、あの道かよ」
「あの道は確か」
ラルフとクラークが彼女が向かうという道を見て言った。
「南西に行くんだろ?」
「北じゃない筈だけれどな」
「詳しいな」
夏侯淵は二人がその道について知っているのを見てだ。こう言った。
「この道について既に知っていたか」
「ああ、この国の地理はな」
「おおよそ頭に入れた」
そうしたとだ。二人は夏侯淵に話す。尚二人は徒歩で夏侯淵は馬上にある。そのうえで上と下から言葉を交えさせているのである。
「だからな。この道もな」
「わかるのさ」
「流石だな」
夏侯淵は二人の言葉を聞いて納得した様に頷いた。
そのうえでだ。こう言うのだった。
「だが決まっていたのだ」
「最初からか」
「都を出る前にもうなんだな」
「そうだ、決まっていた」
「だったな。確かにな」
「それが今なんだな」
二人はここで思い出したのだった。あのことを。
それでだ。二人は納得した。
そしてだ。レオナもこう言うのだった。
「わかりました」
「貴殿もそれでいいのだな」
「わかっていましたので」
だからだ。納得しているというのだ。
「作戦のことは」
「作戦。そうだな」
「面白い作戦になりそうですね」
秦兄弟もここで言う。
「今度の作戦もな」
「実に興味深いです」
「貴殿等もそれでいいな」
夏侯淵は二人にも尋ねた。
「それで」
「だからここにいる」
「そうでなければ帰っています」
何気に毒舌を発揮する崇秀だった。そうしてだ。
典韋もだ。夏侯淵に微笑んでこう話す。
「では秋蘭様、今からですね」
「いよいよ向かうとしよう」
「そうしましょう、あの山に」
「それでだが」
典韋に話してからだ。夏侯淵は。
ガルフォードに顔を向けてだ。こう言ったのだった。
「では。若しもの時はだ」
「ああ、一気に駆けてだな」
「そうしてくれるな」
「わかってるさ」
端整な微笑みで。ガルフォードは夏侯淵の言葉に応えた。
そのうえでだ。こう言うのだった。
「じゃあ行こうか」
「うむ。ではな」
「しかしな。この顔触れもな」
「中々独特だな」
その道に入り進みながらだ。ラルフとクラークが話す。
「夏侯淵さんに典韋ちゃんだけでなくな」
「俺達もいるからな」
「そうだな。面白い顔触れだ」
「退屈はしません」
崇雷も崇秀も悪意はない。
「料理の振るいがいもある」
「後で皆で杏仁豆腐はどうでしょうか」
「杏仁
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