暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga30-B遥かに永き旅路の果てへ〜Have a good journey〜
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たち守護騎士を家族として迎え入れてくれたこと、今でも大切な思い出よ。それに料理も教えてくれたおかげで、前の世界線では料理下手だった私とは違い、今回の転生ではちゃんと料理のお手伝いも出来たもの。本当にありがとう」
「私は他の者たちのように口が達者ではないから、長々とした挨拶は出来ん。ゆえに、この万感の思いを込めて礼を言わせてほしい。ルシル。お前と出逢えて私は・・・とても幸福だったよ」
「あたしもあんまし小っ恥ずかしいことを人前で言いたかねぇから、簡単に挨拶させてもらうぞ。・・・あんがとな、ルシル。アンタと一緒に過ごした時間は、何よりの宝物だったよ」
恥ずかしいことは言いたないって言うてたヴィータは、顔を真っ赤にしながらもルシル君を背後からぎゅうっと抱きしめた。そんで耳元でなにか――きっと、感謝の言葉を口にした。
「ルシル」
「「アインス・・・」」
私の側に居ってくれてたアインスがひとりルシル君の側に歩み寄って、その前で王に忠誠を誓う騎士のように片膝立ちになって頭を下げた。
「神器王ルシリオン・セインテスト・アースガルド陛下。シュリエルリートとして、リインフォース・アインスとして、私の持てる最大限の敬意と謝意を貴方に。先の次元世界でもそうですが、今回の次元世界でも、貴方に救っていただきました。こうして夜天の主たる八神はやて、守護騎士4騎、融合騎2騎と同じ時間を過ごせるのも、ひとえに貴方のおかげです。家族としての挨拶の前に、貴方の融合騎であった者としての謝辞を述べさせていただきたい」
「アインス・・・。ああ、確かに受け取った」
「では、家族として。ルシル、改めてありがとう。最後はお前の勝手に振り回されて怒り心頭だったが、怒りの感情など一瞬でしかない。お前には言葉だけでは足りないほどの感謝の念しかない。だから・・・ありがとう、と送らせてくれ」
「こちらこそ、ありがとう」
ルシル君とアインスが握手を交わすと、アインスだけやなくてみんなの視線が私に向いた。最後やからな、私が。私の挨拶が終われば、ルシル君はもう・・・。私は俯いて、小さく呼吸を繰り返す。そんで最後に深呼吸をして、「ルシル君」と、退いてくれたアインスに代わってルシル君の前に立つ。
「世話になったな、はやて。この次元世界での俺の居場所をくれたから、俺は孤独の十数年を過ごさずに済んだ」
「・・・うん」
「死を偽って大いに悲しませたこと、本当に申し訳なかった」
「うん・・・」
「ありがとう。楽しかったよ、はやての家族として過ごせたこの十数年は・・・」
「・・・うん・・・」
相槌だけで何も言えへんくなってる。ルシル君が死を偽ったときは、あまりに突然なお別れ過ぎて何も考えられへんくなった。そやけど今回は、ちゃんと
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