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八条学園騒動記
第六百二十一話 文化祭がない国その五

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「ブラウベルグ」
「うん、あいつからね」
 まさにとだ、スターリングも応えた。
「今のエウロパ貴族ははじまってるから」
「あいつが有能だったり功績があったらね」
「貴族に叙任される様にしたからね」
「そうなったのよね」
「元々の貴族は復権されて」
 この時多くの旧王家もそうなった。
「今のエウロパ貴族があるけれど」
「民族的には同じよね」
「そうだよ」
「そうよね」
「連合は民族はあっても」
 その民族の数は万に達しているとも十万は存在しているとさえ言われている。連合は多民族国家でもあるのだ。
「それでも混血しているから」
「人種もね」
「そうなっていてね」
「エウロパとはまた違うわね」
「うん、けれど」
「エウロパはそうした混血じゃなくて」
「白人同士の混血で」
 フィンランドやハンガリーは元々アジア系だが血はかなり薄くなっているというかアジア系の血はほぼなくなっている。
「貴族は貴族だけれど」
「民族的にはなのね」
「変わらないよ」 
 貴族も平民もというのだ。
「今はね」
「平民でもよね」
「それぞれの国でね」
 エウロパの中のというのだ。
「民族は変わらないよ」
「そうなのよね」
「それで民族が違っても」
 スターリングはさらに言った。
「それで人種が違っても」
「人間の能力なんて同じだよ」
 菅がぽつりと述べた。
「もうね」
「そうだよね」
「全然変わらないわよね」
 スターリングも蝉玉も応えた。
「人間なら」
「もうそれで」
「連合各国の知能指数を調べたら」
 菅も科学的根拠を出した。
「運動神経もね」
「どの国も殆ど変わらないのよね」
 七海はクールな声で述べた。
「これが」
「そうなんだ」
 菅は七海にも答えた。
「別にね」
「そうよね」
「誤差はプラスマイナス三位で」
 連合全体の平均からだ。
「知能指数も運動神経も」
「どっちでもね」
「それでね」 
 そのうえでというのだ。
「正直そんな差は本人の努力次第で」
「どうでもなるね」
「それはね」
 スターリングも蝉玉も言った。
「別に」
「これといって」
「そうなのよね、それで生まれだけで自分は偉いとかね」
 そうした考えはというのだ。
「もうね」
「無意味で」
「馬鹿なことよね」
「全くよ、人間なんてね」
 七海はさらに言った。
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