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八条学園騒動記
第六百二十一話 文化祭がない国その四

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「お気楽にね」
「飲めばいいのよ」
 蝉玉も言った。
「それでね」
「全くだね」
「それでミルクティーとかウィンナーコーヒーね」
「コーヒーはね」
 菅は蝉玉にも答えた。
「そうだよ」
「貴族が飲むっていうと」
「それかミルクを入れた」
「コーヒーね」
「あっちはコーヒーは貴族は」
 これはというと。
「ミルクかね」
「生クリームを乗せた」
「ウィンナーだよ」
「そうよね」
「ストレートはないから」
 エウロパ貴族が飲むコーヒーはというのだ。
「だからね」
「そうしたのよね」
「それをティータイムで飲んで」
 それでというのだ。
「優雅な一時を楽しんでるんだよ」
「そうよね」
「コーヒーだとね」 
 スターリングも言ってきた。
「ストレートでも何でもね」
「いいね」
「僕としてはね」
 スターリングはコーヒーを飲む時も多いのでこう言った。
「けれどそこでもなんだ」
「そうなんだ、エウロパ貴族はね」 
 彼等はというのだ。
「そうしてるんだよ」
「コーヒーも気取るんだ」
「そうして飲むんだよ」
「何でも気取るんだね」
「そうだよ」
 その通りという返事だった。
「ドヤ顔でね」
「私が貴族だって顔で」
「そのお顔でね」
「それがもうね」
「スターリングも嫌だね」
「生まれで偉いとか決まらないよ」
 スターリングは連合の考えから述べた。
「絶対に」
「そうだよね」
「けれどね」
「そこでそうした考えでいるのはだね」
「間違ってるよ」
 絶対にというのだ。
「本当にね」
「そうだよね」
「もう生物学的にも」
 科学的根拠この時代でも非常に大きな説得力を持つこちらからも話した。やはり科学の力は大きい。
「そのことはね」
「間違いないね」
「人間なんて知能指数も運動神経も」
「生まれではね」
「決まらないよ、人種や民族でもそうだし」
「そういえばあれよね」
 蝉玉はここスターリングに言った。
「貴族っていっても民族的にはね」
「同じなんだよね」
「今のエウロパってそうよね」
「昔は王家とか貴族は違ったけれどね」
「支配した民族が貴族なのよね」
「それで支配される人が平民だよ」
 そうなっていたというのだ。
「昔のエウロパはね」
「そうだったのよね」
「けれど今じゃね」
「あいつからよね」 
 蝉玉はスターリングにこれ以上はないまでに嫌そうな顔で述べた。
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