第六百二十一話 文化祭がない国その三
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「見ていると腹立つのよ」
「優雅ぶっていて」
「それでね」
「あのセットは連合でもね」
「あるわね」
「よく使われているよ」
連合全体でというのだ。
「セットは」
「三段のね」
「三段どころか」
連合ではというのだ。
「五段のね」
「セットあるわね」
「それはいいんだね」
「デザインが違うでしょ」
それがというのだ。
「連合のとエウロパのとで」
「そういうことだね」
「連合のは庶民的でしょ」
「シンプルでね」
「けれどエウロパのは」
「やけにゴージャスだよね」
「装飾とかね、しかも象牙とか宝石で造ってるでしょ」
「うん」
菅もその通りだと答えた。
「確かにね」
「それがなのよ」
「見ていて腹が立つんだ」
「そうなの」
レモンティーを飲みつつ話した、五人共もう飲み終えていたのでそれで注文した。そうしてからまた話した。
「私としてはね」
「そう言われるとね」
菅も七海に応えた。
「僕もね」
「腹立つでしょ」
「それでカップとかお皿もね」
「お貴族様っていうね」
「上等の陶器だね」
陶器の話もした。
「そうだね」
「そりゃ連合のものの方が質がいいけれど」
「それでもね」
「装飾とかがね」
「全然違うね」
菅はまた言った。
「本当に」
「連合のものよりもね」
「遥かに違って」
それでというのだ。
「特製のね」
「特別に注文してね」
「造らせたオリジナル」
「そういうの見たら」
まさにというのだ。
「お金使ってるってね」
「それがわかって」
「確かに見ていてお高く止まっていて」
「もう貴族だとはこうだってね」
七海は二杯目を受け取った、他の四人にも二杯目が渡ってきてそれで五人共その二杯目のレモンティーを飲みはじめている。
「見せ付ける感じでしょ」
「確かにね」
「それがなのよ、本当にね」
「嫌なんだね」
「あっちの映画で出て来るでしょ」
「貴族のティータイムとかで」
「もうそれも嫌で」
映画のそれもというのだ。
「本当にね」
「もう貴族のティータイム自体が」
「大嫌いなのよ」
「そういうことだね」
「ええ、ティータイムでもね」
それでもというのだ。
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