第十二話 四月を過ごしてその十一
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「だからね」
「吸わないことですね」
「最初からね」
「そこまで健康に悪いですね」
「小山さんも知ってるよね」
「はい」
咲はまた答えた。
「私も」
「癌にもなりやすいし」
「だから最初からですね」
「吸わないことがね」
このことがというのだ。
「第一よ」
「そうですよね」
「だからね」
「もう最初から吸わない」
「そうしていってね、健康を考えたら大人になっても」
煙草を吸える様になってもというのだ。
「吸わない方がいね」
「そうですね、私も吸わないですし」
「それならね」
「一生ですね」
「吸わないことがね」
それがというのだ。
「もうね」
「一番ですね」
「煙草はね」
「健康の為には」
「絶対にしないことよ」
「それが第一ですね」
「もう身体に悪いことはわかってるしね」
部長ははっきりと言った。
「それで吸うのはね」
「やっぱりおかしいですね」
「僕はそう思うよ」
「そう言われると私も」
咲も実際そうだった、実はこれまで煙草を吸おうだの吸いたいだの思ったことは一度もない。誘われたこともない。
「煙草はです」
「興味ないね」
「両親も吸わないですし」
「そうなんだ」
「はい、全く」
父も母もだ。
「親戚も少ないです」
「それは何よりだね、じゃあね」
「これからもですね」
「吸わないことだよ」
「それが第一で」
「やっていってね」
部長はこう咲に言った、そして後は漫画の話を他の部員達とも話した。そして活動の一環であるサイトの更新もした。
その後でだ、咲はこの日もアルバイトに行ったが。
そこで速水は咲に笑って話した。
「実は私もです」
「煙草はですか」
「吸いません」
咲に部活での話をされてこう答えた。
「全く」
「そうですか」
「そうです、ただある人は」
ここでふと遠い目になってだ、咲は答えた。
「吸います」
「ある人っていいますと」
「私の知人です」
「まあ煙草吸う人は知人には」
それこそとだ、咲も答えた。
「何人かはおられますね」
「そうです、その中にです」
「吸う人もおられますか」
「特に私が大事に思っている人が」
まさにというのだ。
「吸います」
「そうですか」
「はい、ですから」
それでというのだ。
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