第十二話 四月を過ごしてその十
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「どんな本でも鵜呑みにすることは危険だけれど」
「漫画も同じで」
「ある料理漫画は特にね」
「鵜呑みにしたら危ないですか」
「それでうちの部には置いていないんだ」
その漫画はというのだ。
「ネットが普及して問題点が指摘されて」
「それで、ですか」
「読んだら危ないって意見が多くなったそうで」
それでというのだ。
「今はね」
「置かれていないですか」
「一冊もね」
「そうなったんですね」
「これは運動家の本だってなって」
「沖縄の基地にいる様な人達の」
「そうだってね、そんな漫画もあるから」
それでというのだ。
「僕も注意してるし料理漫画を読んでもね」
「注意されていますか」
「健康にもね、おかしな漫画を鵜呑みにして」
読んでそうしてというのだ。
「かえって健康を害したらね」
「意味ないですね」
「だからね小山さんもね」
「気をつけることですね」
「健康にはね」
「読む漫画も注意して」
「そうしていってね」
咲に穏やかな声で話した。
「くれぐれもね。あとね」
「あと?」
「お酒は高校生の間は外では飲まない様にね」
「未成年禁止ですね」
「神戸の八条町、うちの本校があるところじゃ飲めるけれど」
「未成年でもですね」
「あそこは町の条例でそうなってるから」
未成年でも飲酒が可能だというのだ。
「けれどね」
「それでもですね」
「そう、他の場所では飲めないから」
「この東京でも」
「だからお家の中でね」
「飲むことですね」
「あと煙草は絶対に駄目だよ」
部長はこれは厳禁とした。
「未成年はね」
「それはですね」
「外での飲酒は校則でも駄目だからで」
「それでこっそりお家で、ですね」
「それならいいけれど煙草はね」
これはというと。
「見付かったら停学になるしお酒よりも癖になって」
「学校でも吸ったりですね」
「する様になるし見付かったら」
煙草を吸っているこのことがというのだ、こうした話は高校はおろか中学でもどうしてもあることであろうか。
「停学、退学もね」
「ありますね」
「だからね」
「吸わないことですね」
「最初からね」
「そして身体にも悪いですね」
「それが一番大きいね」
まさにとだ、部長も答えた。
「何といっても」
「やっぱりそうですね」
「煙草はこのことでもお酒以上に問題だよ」
「ずっと身体に悪いですね」
「寿命縮まるから」
冗談抜きで、そうした言葉だった。
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