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オズのジンジャー将軍
第十幕その六
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「これからうちに来る人達はね」
「また別の人達ですか」
「ええ、そうなの」
「じゃあ一体」
「それは来てからのお楽しみね」
 オズマが笑って言ってきました。
「それは」
「そうなりますか」
「ええ、私もどういった人達が来るかわからないけれど」
 それでもというのです。
「来てみてのね」
「お楽しみですね」
「ええ、待っていましょう」
「わかりました」 
 カルロスも他の子達も頷くしかありませんでした、そして今はおやつを食べていましたがここで、でした。
 家のチャイムが鳴りました、それで皆家の門の方に行ってみますと。
 日本の江戸時代の商人の服を着た狐と狸がいました、カルロスはその狐と狸を見てこれはというお顔になって言いました。
「ああ、狐と狸なんだ」
「そうだね」
「誰かと思ったら」
「この人達だったのね」
「如何にも日本ね」
「そうなのよ、ご近所に住んでいる人達でね」
 将軍は五人の子供達に笑顔でお話しました。
「時々うちに来てくれるの」
「それでお菓子や果物と交換でなんだ」
 ご主人もお話します。
「それでね」
「揚げをですね」
「貰っているんだ」
 こうカルロスに答えました。
「僕達はね」
「いや、ここのお菓子は美味しくてね」 
 狐がにこにことしてお話しました。
「それでなんだ」
「僕達はいつも頂いているんだ」
 狸も言ってきました、狐の声は高いですが狸のそれはやや低いです。ですがどちらも男の人の声です。
「そして楽しんでいるんだ」
「このお家のお菓子をね」
「そのお礼になんだ」
「揚げを渡しているんだ」
「つまりそれが交換ね」
 オズマもお話を聞いて頷きました。
「要するに」
「はい、そうです」
「オズマ姫は今はこちらですか」
「ええ、お手伝いに来ているの」
 オズマは狐と狸ににこりと笑って答えました。
「今はね」
「そうですか、ドロシー王女も一緒ですか」
「それにかかしさんと樵さんも」
「トトに臆病ライオンもいて」
「そしてアン王女とビリーナも」
「そうなの」 
 ドロシーは狐と狸ににこりと笑って答えました。
「私達はオズマとビリーナより先に来ていたの」
「そしてお手伝いしていたんだ」
「将軍のお家でね」
 かかしと樵も狐と狸にお話しました。
「楽しくそうさせてもらっているよ」
「さっきまでもそうしていたよ」
「それは何より」
「いいことですね」
 狐も狸もにこりと笑って応えました。
「最近こちらは忙しかったので」
「ご家族も来られると聞いていましたが」
「それまで大丈夫かなと思っていましたが」
「皆さんがお手伝いしてくれるなら」
「ええ、あと少しでお二人のご家族が来られるから」
 アン王女もお話しました。

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