第六十五話 心配していてその四
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「しないでね」
「わかりました」
「それはもうおみちのことでもね」
「駄目ですよね」
「だからね、このことは両親には言われてないけれど」
「そうですか」
「けれど親に言われても」
それでというのです。
「仕方ないって思っているわ」
「そうですか」
「私はそれだけのことをしたから」
「あの、先輩」
私は俯いてお話する先生に言いました。何かもう見ているだけで辛いことですから。それで言いました。
「後ろ向きになることはです」
「駄目なのね」
「はい、前向きにです」
そうしていって欲しいと先輩に言いました。
「行って下さい」
「そうしていけばいいのね」
「ですから」
「彼ともなのね」
「会って下さい、それで全部お話して」
そうしてとです、先輩にお話しました。
「すっきりして下さい、というか阿波野君には何もしてないじゃないですか」
「それはね」
「だったら阿波野君が怒る理由もないですから」
そんなのあるとは全く思えません、そう考えると阿波野君のあのりっぷく、はらだちとも言っていいそれは過ぎています。
「ですから」
「お話すればいいだけね」
「はい、それに先輩阿波野君とどうなりたいんですか?」
「どうって?」
先輩は今の私の言葉に驚いて聞き返してきました。
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