第十六話 はじめての時その十五
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「暴力を振るうのです」
「僕、実際にそういうことを言う人に殴られたことがあるよ」
「ああ、中学校の時の」
「うん、平屋先生ね」
「あの人は酷かったですね」
「そうだよね。何かっていうと暴力を振るってね」
「しかも下品な人でした」
そうした人間が多いのも教師だ。教師が聖職者というのは架空の言葉になってしまっている。これが日本の教育の呆れ果てた実情なのである。
「理不尽なことばかり言っていて」
「野蛮だったよね」
「腕力だけの教師でした」
こうした教師が幅を利かせられるのも日本だけの怪奇現象である。
「あの先生ですか」
「確かもう退職したんだったっけ」
「これまでやってきた暴力事件が明るみに出たそうですね」
「それでなんだね」
「はい、懲戒免職になったそうです」
それによりだ。正当な社会的制裁を受けたというのだ。
「そうなったとか」
「当然だね。むしろね」
「教師でいたこと自体がおかしかったですよね」
「だよね。あの人は」
「本当に。おかしかったですから」
「学校の先生ってさ」
どうなのかとだ。希望は真人に話した。
「そういう人多いのかな」
「そうかも知れないですね」
「やっぱりそうなんだ」
「僕も。あの人を見ますと」
そう思えるとだ。真人も言うのだった。
「他にも小学校や中学校でいましたよね」
「うん、おかしな先生は結構いたね」
「ニュースを聞いていましても」
彼等の身近だけでなくだ。世間でもだというのだ。
「先生の犯罪行為は多いですからね」
「不思議だよね。何で先生ってそういう話が多いのかな」
「日教組のせいでしょうか」
この組織の名前もだ。真人は話に出した。
「そのせいでしょうか」
「日教組、確か」
「先生の労働組合です」
「あそこって確か」
「はい、北朝鮮が教育の理想ですから」
「北朝鮮っていうと」
どういった国かはだ。希望もよく知っていた。
「独裁国家だよね」
「殆ど漫画に出て来る様な」
「そうだよね。とんでもない国だよね」
「将軍様だけが贅沢をしている国ですからね」
「軍隊ばかり優先されててね」
所謂先軍政治だ。まずは軍隊ありきという国なのだ。
「国民は餓えててね」
「あんなとんでもない国は他にはないですよ」
「けれどそんな国がなんだ」
「日教組の理想です」
「怖いね」
希望はその現実についてだ。しみじみと述べた。
「それが一番怖いね」
「北朝鮮の軍服を着た人が学校の先生なら」
「そんなに怖いことはないよ」
苦い顔でだ。希望は言った。
「本当にそう思うよ」
「僕もです」
そしてそ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ