第十二話 四月を過ごしてその三
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「ブルマも出るし尚且つデザインがね」
「そうだから」
「下着だからね」
「あれはないわ」
「絶対にね」
「そうよね、あれだけはね」
本当にというのだ。
「駄目よね」
「何であんなのあったのかしら」
「半ズボンでいいのに」
「女の子のこと考えて欲しいわよね」
「昔の人何考えていたのかしら」
「理解不明よ」
こうした話をクラスでしてだった、咲は昼休みはクラスで仲のいいクラスメイト達と一緒に食べたが。
一人がご飯の真ん中に梅干しを置いているのを見て言った。
「日の丸弁当なの」
「うちはいつもこうなの」
そのクラスメイトは咲に答えた。
「お弁当はね」
「そうなのね」
「お握りでも中に梅干し入れるの」
「梅干しは外せないのね」
「一家全員好きでね、それでこうしてご飯の時は」
お握りでなく、というのだ。
「こうしてね」
「日の丸にするのね」
「そうなの。お祖父ちゃんが乃木大将にちなんでるって言ってね」
「乃木大将ってあの」
「日清、日露の戦争で活躍したね」
「まさにあの人よね」
「何でも凄く質素な人で」
このことは歴史にある、最初は放蕩をしていたらしいがそれが心を入れ替えたのか質素倹約に務める様になったらしい。
「奮発してね」
「日の丸弁当だったの」
「そうらしいから」
「ああ、当時白いご飯ってご馳走だったのよね」
黒髪にカチューシャの娘が言ってきた。
「そうだったのよね、当時は」
「そうなの、それで乃木大将もね」
「奮発してなのね」
「日の丸弁当でね」
「その日の丸弁当をなのね」
「うちはするの」
ご飯の時はというのだ。
「こうしてね」
「そうなのね」
「兎に角梅は欠かせないの」
これはというのだ。
「それでお握りにもよ」
「梅干しいいわよね」
咲はその話の最後にこう言った。
「あの酸っぱさが食欲刺激してね」
「それだけでお茶漬けにもなるしね」
「おかずにもなるし」
「何でもない様で」
「あると嬉しいのよね」
「そうよね。食卓にあると」
それでとだ、咲はさらに話した。
「違うのよね」
「そうそう」
「お弁当の中にもあると」
「それだけで一品になるしね」
「上杉謙信さんも好きだったの」
日の丸弁当の娘はこの戦国大名の名前も出した。
「あの人お酒好きだったけれど」
「ああ、それ有名よね」
「あの人毎日かなり飲んでいたのよね」
「もう趣味はお酒でね」
「酒豪だったのよね」
「それで肴はお塩とかお味噌とか干し魚とか」
そうしてとだ、その娘はさらに話した。
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