第三百六十一話
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第三百六十一話 ウォッシュチーズ
トカイのワインとフランス産のウォッシュチーズが用意された、カーミラはそのチーズを見て微笑んで述べた。
「いい匂いね」
「食欲をそそる」
「そうした匂いですね」
「実にいい匂いですね」
「この匂いを嗅ぐとね」
そうすればというのだ。
「もうそれでね」
「召し上がられたくなりますね」
「そして飲まれたくなりますね」
「そうなりますね」
「ええ、自然にね」
そのチーズを見続けながら述べた。
「そうなるわ、ではね」
「もうチーズは切っています」
「フォークも用意しています」
「ゆるやかにお楽しみ下さい」
「それではね」
使い魔達に笑顔で応えてだった。
カーミラは銀のフォークを手にしてそのうえでそのフォークをチーズに刺して口に入れて味わった。
そうしてだ、こう言った。
「この味がね」
「いいですね」
「癖になりますね」
「このウォッシュチーズの味が」
「ええ、そして匂いもね」
これもというのだ。
「本当にね」
「いいですね」
「それではですね」
「これからですね」
「飲まれますね」
「そうするわ」
実際にと言ってだった。
カーミラは今度はトカイを飲んだ、そうして言った。
「このウォッシュチーズにはね」
「ワインですね」
「それもトカイ」
「ご主人様はそうですね」
「ウォッシュチーズはワインを選ぶけれど」
それでもというのだ。
「私としてはね」
「トカイですね」
「このワインですね」
「それが一番合いますね」
「だから今日はこの組み合わせを楽しむわ」
こう言ってさらに飲んだ、カーミラはトカイとウォッシュチーズの組み合わせを心ゆくまで楽しんだ。
第三百六十一話 完
2021・4・22
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