第四百六十六話 【邂逅】海の乙女達その十一
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「それじゃあグロンギにも」
「勝てるんじゃないかしら」
「ところがそうはいかないんだよ、これが」
ホーネットが苦笑いで二人に答えた。
「いつもね」
「苦戦してるの」
「そうなの」
「言った通り何人で一体がね」
グロンギをというのだ。
「やっとなのよ」
「そうなのね」
「貴女達でも」
「本当にセイレーンより強いよ」
グロンギ、彼等はというのだ。
「参ってるよ」
「グロンギ達は確かに強いよ」
五代が最もよく知っていることだ、だからこそこう言った。
「本当にね、けれどね」
「けれど?」
「勝てるから」
このことも知っていることだった、だから言ったのだ。
「絶対にね」
「何人がかりでなくてもかい?」
「そうだよ、一人で何体を倒すこともね」
このこともというのだ。
「出来るよ」
「その言葉嘘じゃないね」
「俺は嘘は言わないから」
屈託のない澄んだ笑顔での返事だった。
「絶対にね」
「そうだね、あんたはそんな人じゃないよ」
ホーネットもそのことはわかった。
「間違ってもね」
「うん、だからね」
「それでだね」
「これからね」
「皆で」
「そのことを話していこう」
「それじゃあね」
「それはそうと」
ラフィーは周りを見回して言った。
「ロイヤルの人達が少ないのは」
「主な人達はもう集まってるのよ」
ハムマンが答えた。
「クイーンエリザベスのところにね」
「もうなの」
「そう、ロイヤルの娘達はね」
「それでユニオンと東煌が集まって」
「それで重桜は訓練中で」
「後は鉄血ね」
「あの娘達も来ると思うわ」
その彼等もというのだ。
「クイーンエリザベスのところに」
「鉄血っていうと」
桜子はその名前から言った。
「黒と赤ね」
「そんな色合いだよな」
おやっさんも言った。
「どうも」
「そういえば鉄血の人はいないね」
五代はこのことに気付いた。
「ここに」
「他の四国の人達はいても」
こう言ったのはみのりである。
「けれどね」
「それでも」
「確かにその国の人はいないわね」
「そうだよな」
五代は妹に応えた。
「どうも」
「何の話をいてるの?」
長い癖のある金髪に灰色と赤の服の少女がここで来た。
「急いでロイヤルのところに行かないと駄目でしょ」
「この方がそうです」
ユニコーンはその少女を見てライダー達に話した。
「アドミラル=ヒッパーさん、鉄血の方です」
「?この人達がまさか」
アドミラル=ヒッパーはユニコーンの言葉を受けてライダー達を見た、そのうえであらためて言った。
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