風鳴翔バースデー2021(ヘタ翔ver.)
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
よっか」
「先輩の家でいいんだよね?」
「いいよ。それで、何作るの?」
「翼さんから聞いた所、翔の好きな物は──」
こうして、わたしと響ちゃんのお料理練習会が、開かれる事になったのでした。
ff
「ただいま」
「おかえり、翔」
翼さんとの組手で、少し遅れて帰ってきた翔。
時間もちょうどいい頃だ。出来上がった料理の匂いが、玄関の方にも漂っている。
翔に買ってもらったエプロンのまま、わたしは翔を出迎える。
「良い匂いがするけど、響さんもしかして……?」
「翔……その……」
うう……やっぱりちょっと緊張する。
でも、クリス先輩からのアドバイスだと、男の子にこれやったら喜んでもらえるみたいだし……。
頑張れわたし。今日は翔の誕生日なんだ。
翔は去年、わたしの誕生日に最高のプレゼントをくれた。そのお返しをするんだッ!
「ご飯にする?お風呂にする?それとも……わ・た・し?」
あーーーーーー恥ずかしッ!!やってみたはいいいけど、これ、めっちゃ恥ずかしい!!
駄目ダメだめ無理もうダメ、恥ずかし過ぎて無理、馬鹿なの!?死ぬの!?
ヤバい、ちょっと今から部屋にこもって頭まで布団被って隠れたい……。
ほら翔も困惑してるじゃん、もうこれ大爆死じゃ──
「…………全部で」
…………へ?
「響さんと一緒にご飯食べて、響さんと……その……一緒にお風呂入って……それから、響さんと一緒に寝る。全部……ダメ?」
ッ………………!
……やっぱり、翔はズルいよ。
可愛い顔して、結構欲張りなんだから……。
「……いいよ。今日、翔の誕生日だもんね」
「あはは……欲張っちゃったかな?」
「ううん、むしろ大歓迎……かも」
「じゃあ、冷めないうちに食べよっか」
「手洗いうがい、忘れないでよ」
翔と2人、食卓に着く。
こうしていると、まるで新婚さんみたいだ……なんて思っちゃったりする。
「こうしてると、なんだか新婚さんみたいだね」
「ッ!人の考えを読まないでよ、バカ……」
「あはは……」
照れ隠ししちゃったけど、翔も同じ事を思ってくれていたみたいだ。
……って、これじゃわたしの方が喜んでるじゃん!
今日はわたしが翔を祝う日なんだから、もっとしっかりしなきゃ!!
「今日の夕飯は、ご飯とさば味噌、だし巻き玉子、お味噌汁にほうれん草のおひたし」
「ッ!?ひょっとして、これ……」
「さば味噌好きだって聞いたから……クリス先輩に手伝ってもらって、献立も考えてみた。どうかな……?」
翔は私の顔を真っ直ぐ見つめると、満面の笑みで言ってくれた。
「ありがとう響さん!!すっごく嬉しいよ!!」
「ん…
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ