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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
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ビの仲睦まじい姿に3人は思わず笑みを浮かべている。
「そのメモの通りだと今日からグラウンドでやらせるんだね?」
「そうだな。ただ……」
「ただ?」
「いきなり硬球なんて大丈夫か?」
キャプテンの口から出てきた予想外の言葉に全員が顔を見合わせる。しばらくの沈黙の後、全員が吹き出した。
「大丈夫も何も、硬球じゃなきゃ慣れる意味ないじゃん」
「経験者は経験者同士で組ませれば問題ないよ」
「そ……そうか?」
両サイドを陣取った二人の少女に言われ、まだ不安げな様子を覗かせながらも納得したような反応をする陽香。
「じゃあ……最初は優愛と明里に練習見ててもらうね」
「やったぁ!!練習お休みだぁ!!」
「休みじゃない!!指導だからな、指導!!」
金髪の少女に指名されて万歳する優愛と彼女を押さえつける明里。陽香は本当に彼女たちに任せて大丈夫なのかと心配で、顔をひきつらせていた。
莉愛side
「は〜い!!集合!!」
いつもよりも少なめなランニングメニューが終わったかと思うと、手をブンブン振ってこちらを見ている優愛ちゃん先輩とその隣で頭を抱えている明里さんに呼ばれ、駆け足でその周りに集まる。
「みんな……今日まで一週間よく頑張ったね」
「優愛……そう言うのいいから」
泣いているかのような仕草を見せながら話し出そうとした優愛ちゃん先輩にチョップを入れる明里さん。いつ見ても滑らかな突っ込み具合に、思わず私たちは笑わざるを得ない。
「今日からはみんなにもボールを使って練習してもらいま〜す!!」
「「「「「やったぁ!!」」」」」
キツかった基礎練習からようやく解放されることに私たち全員が大喜びする。それを見て優愛ちゃん先輩も満足げに笑みを浮かべていた。
「よしよし、それじゃあ初めて野球をやる子もいるだろうから、お姉さんたちが優しく教えてあげるからね」
「はぁ……調子に乗って……」
二年生に上がったばかりで、後輩ができたことがよほど嬉しいらしく、先輩節が止まらない優愛ちゃん先輩。でも、自慢気な彼女の姿を見ていると、背が高くないこともあり可愛らしく感じてしまうのが申し訳ない。
「じゃあ明里、向こう行って」
「はいはい」
全員がグローブを持ってきたところで、優愛ちゃん先輩と明里さんが距離を取る。ある程度明里さんが離れたところで優愛ちゃん先輩が手に握られた白いボールをこちらへ見せる。
「まずは握り方です!!ボールはこのように握ります!!」
親指と人差し指と中指の三本の指で握られたボール。私たちはそれを真似しながらボールを握ってみる。それをまた満足げな優愛ちゃん先輩は、そのまま明里さんを指差す。
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