第六百二十話 甘酸っぱさがその六
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「気取ってなくて」
「気楽に飲めるね」
「そうした紅茶だよ」
「ミルクティーも連合じゃそうだけれどね」
蝉玉はこちらの紅茶の話もした。
「気取ってないね」
「気楽に飲めるよね」
「というかお茶ってね」
「誰でも飲めるものだね」
「気楽にね。茶道だって」
日本のこれもというのだ、蝉玉は自国である中国にも茶道があるが日本のものの方がさらに格式に五月蠅いのでそれを念頭に置いて述べた。
「色々作法はあっても」
「誰でもだよね」
「出来るから」
それが可能だからだというのだ。
「いいのよ」
「そうだよね」
「何かあっちのお茶って日本の茶道よりもね」
「色々作法というかね」
「マナーがあるのよね」
これがというのだ。
「それで物凄く気取ってね」
「飲むんだよね」
「その気取りがね」
どうにもというのだ。
「私としてはね」
「嫌なんだ」
「本当にね」
心からというのだ。
「お茶は誰もが飲める」
「それがいいところだね」
「しかも美味しくね」
そのうえでというのだ。
「それがよくて特に紅茶は」
「そのお茶の中でもね」
「そうしたものでレモンティーだから野蛮とかね」
「偏見だよね」
「それそのものよ」
まさにというのだ。
「本当にね」
「僕もそう思うよ」
スターリングも答えた。
「それは」
「そうよね」
「偏見だよ」
「それ以外の何でもないわね」
「全くだよ。エウロパはね」
この国はというのだ。
「もうね」
「偏見がね」
「かなり強くて」
それでというのだ。
「それはまさにね」
「偏見の塊ね」
「そこまでで」
そこまで強くてというのだ。
「そう言うんだよ」
「そうよね」
「だからあそこはね」
スターリングはこうも言った。
「階級によって」
「貴族か平民かで」
「食べるものもね」
これもというのだ。
「違うんだよ」
「そうよね」
「飲むところだとね」
菅も言ってきた、レモンティーを無表情で飲んでいるがそれでもこの紅茶が美味いということは実感して楽しんでいる。
「貴族はバーでね」
「平民はパブだね」
「軍隊でもね」
「士官はバーだったね」
スターリングはエウロパ軍のこのことを話した。
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