第二百十話 北西へその二
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「合わせて三十万」
「三国のそれぞれ主力です」
「それだけ出しているとなると」
「まさにこの浮島での決戦ですね」
「統一か否かを決める様な」
「そうした戦いになってもな」
帝国と三国の間で行われるそれになるとだ、久志は話した。そこには確かな決意さえも存在していた。
「勝つな」
「そうしますね」
「そしてその決戦の前にですね」
「我々としては」
「まずはですね」
「ルール地方とハンブルグに向かうな」
こう言ってだった。
久志は引き続き軍をその二つに向けていた、南西部を掌握していた軍そして降った諸騎士団も合流してきて。
軍勢は二十五万に達していた、そして。
久志はまずは十万の兵を率いてハンブルグに向かった、残り十五万はそのままルールに向かわせたが指揮は元帥に任じていたジュゼッペ=フォガーノに任せた。
その時に彼はジュセッペに話した。
「俺はハンブルグを手に入れたらすぐにルールに向かう」
「そうされますか」
「ああ、けれどそれまではな」
「私がですね」
「ルールの街を手に入れていってくれ」
「あちらの炭田もですね」
「この浮島はまだ工業が発達してないな」
産業革命までは至っていない、そうした技術レベルだ。
「けれど石炭は錬金術にも暖房にも使うな」
「だからですね」
「ルールはな」
「手に入れますか」
「特に技術が進めば」
その時のことも話した。
「石炭はかなり使えるからな」
「だからですね」
「ああ、是非な」
「ルール地方は掌握しますね」
「あそこの石炭はかなり使えるんだ」
今後はというのだ。
「だからな」
「ここで手に入れ」
「完全に帝国のものにする、いいな」
「そうしていきます」
「お前は軍を率いてな」
日足は今度は文官達に言った。
「そしてお前等はな」
「はい、諸都市に使者として赴き」
「帝国に入る様に勧める」
「そうしていきますね」
「ああ、降ればそれでいいんだ」
そうして帝国に入ればというのだ。
「そうなればいいからな」
「だからですね」
「ここはですね」
「我等もそれぞれの街に赴き」
「そうしてですね」
「降る様に言ってくれ、誰がどの街に行くかは俺が言う」
皇帝である自分がというのだ。
「今からな」
「わかりました、それでは」
「今からお願いします」
「それぞれの街を降していきます」
「そうしていきます」
「宜しく頼むな」
久志はすぐにそれぞれの文官達に向かう街を告げた、それが終わってから自ら十万の軍勢多くの大砲と空船それに術を使う者を率いてだった。
ハンブルグに向かいその南西に着いた、そうすると。
空船から街を見下ろしてこう言った。
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