第二百十話 北西へその一
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第二百十話 北西へ
要塞を陥落させその処理の手筈を整えさせた久志は帝国軍の主力を率いて再び北西に進んでいった。
そのうえで今は報告を聞いていた。
「ケーニヒスベルグが陥落しました」
「ニュルンベルグもです」
「そしてバイロイトにも向かっています」
「騎士団領南西部ほぼ掌握が終わりました」
「ベルリンの城壁が壊れるのも時間の問題とのことです」
「そうか、各方面山場は越えたな」
久志は士官達の報告を聞いて述べた。
「それじゃあ後はな」
「はい、西にですね」
「各方面軍には予定通り向かってもらう」
「そうしてもらいますね」
「そうするな、この状況だと騎士団軍の主力はラインの東岸にまで撤退出来てな」
久志はこうも言った。
「そしてな」
「王国軍、連合王国軍と合流し」
「そうしてですね」
「我々に対しますね」
「決戦となりますね」
「そうなるな、俺もこのまま北上してな」
そうしてというのだ。
「ルールとハンブルグ掌握していくしな」
「敵の主力よりもですね」
「まずはこの二つですね」
「ルールの諸都市とですね」
「ハンブルグですね」
「ああ、ルールの炭田にな」
採掘されだしたそれにというのだ。
「ハンブルグの商業をな」
「手に入れて」
「そうしてですね」
「そのうえで騎士団の力を奪い」
「ひいては帝国のものとしますね」
「幾ら強い大軍でもな」
久志は士官達に述べた。
「それでもだろ」
「はい、領土がなくてはです」
「何も出来ません」
「根無し草です」
「それに過ぎません」
「そうだ、騎士団軍は勝ったら領土を奪い返せる」
今帝国に占領されているそれをというのだ。
「けれどな」
「敗れますと」
「もうそれで終わりですね」
「領土がないので」
「最早」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「俺達としてはな」
「勝ちますね、彼等に」
「そうしますね」
「是非」
「戦は出来る限り避けてな」
そしてというのだ。
「そしてな」
「戦うならですね」
「その時は勝つ」
「そうしなければなりませんね」
「戦うなら」
「ああ、だから三国の軍が合流してもな」
例えそうなってもというのだ。
「戦うならな」
「その時はですね」
「勝ちますね」
「敵がかなりの数になっても」
「それでもですね」
「勝つな、何か王国も連合王国も相当出してきてな」
この二国もというのだ。
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