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僕たちは、8月末に戻ってきていた。9月に合宿もあるし、その前に美波が寮を出て、独り暮らしを始めるというので、手伝うためだ。勿論、慎二も葵も来ることになっている。
その日は、美波のお父さんが、軽トラックで机とかを実家から積んで、寮に寄って布団なんかも積んでくる予定になっている。キャンパスの近くで、小さなキッチン、そのほかに6帖位のフローリング、他にシャワールームが付いている。
近くで、寿司とかそうざいを買ってきて、一応、引っ越し祝いをやっていた。お父さんは、荷物を運び入れたら、娘をよろしくと帰って行った。小さなテーブルを囲んで
「じゃぁ 美波の一歩を祝して 乾杯」慎二は音頭をとった。
「美波 料理できるの?」と、葵も心配していたが
「なんとかなるわよ 自分の分くらいならね」
「俺が、作りにきてやろうか 毎日でも良いぜ」
「結構です 慎二の世話にはならないわ」
「そんな風に言うなよ でも、ちょいちょいモトシと来て良いか 男を連れ込んでいないか監視だよ」
台拭きが慎二に向かって飛んでいった
「慎二は本当に美波には遠慮無しに言うよね」と葵が僕の顔を見て、言ってきた。
「うん こいつらの関係は、何だかわかんないよね」と返事したけど、やっぱり、わからない関係だ。
「ねぇ美波 お風呂どうすんの」
「うん 少し歩くけど、お風呂屋さんあるしさ、練習に行った時、寮にもぐらせてもらうし、シャワーもあるしね」
「ちゃんと、浸からないと、女は穴が多いんだから、カビはえるぞ」と慎二は、又、過激な
「慎二 あんたは何でいつも、そうやって美波が傷つくようなことばっか言うの 他の女の子には優しいのに 少しは考えなさいよ」と葵が、少し怒った
「そうだよ 美波はこれでも女の子なんだぞ」と僕は言ってしまった。
「モトシ そういうのが一番 傷つける」と葵は、僕の肩を叩いてきた
「あー ごめん でも、美波は他が気づかないことも、気遣いするから女らしいよね」とカバーしたけど
「美波と俺は遠慮しないから、良いんだよ 気が楽なんだ」と慎二は言っていたけど
「そうなんだけど たまには、優しく言葉ほしい」と、美波は下を向いて、ポツンと言っていた。
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