第二章
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「わしが何故あの者達も木につけるかな」
「そうなのですか」
「そなたが黄金の林檎の木の護りについてな」
「あの方々と共にいれば」
「わかる」
こうラドンに言うのだった。
「よくな」
「それでは」
「うむ、黄金の林檎の木に向かってくれ」
「そして木をですね」
「乙女達と護ってくれ」
ゼウスはラドンに告げた、ラドンは素直に木の傍に着くとすぐにそこに麗しい外見の乙女達が来た。
ヘスペリアの乙女達だ、巨神アトラスの娘でどの娘も美貌と優しい心で知られている。乙女達はラドンに会うとだった。
彼に優しい笑顔を向けてこう言った。
「これから宜しくね」
「一緒に木を護っていきましょう」
「黄金の林檎もね」
「そうしていきましょう」
「こちらこそ」
ラドンは自分に笑顔を向けて挨拶をしてきた乙女達に応えた。
「宜しく」
「堅苦しくなくていいわよ」
「私達はこれからお友達になるから」
「普通に接していきましょう」
「仲良くね」
「そうですか、それでは」
ラドンは乙女達の言葉に頷いた、そうしてだった。
木をとぐろを巻く様に護った、百の頭は交代で眠り常に林檎と木から目を離さなかった、彼が木から離れる時はなく目を離す時もなかった。
そのラドンに乙女達はいつもだった。
優しい声をかけた、その言葉はというと。
「今日もご苦労様」
「よく頑張っているわね」
「お陰で木は護られているわよ」
「林檎もね」
「全部貴方のお陰よ」
「貴方がいてくれるからよ」
笑顔で声をかける、しかも常にラドンの顔や身体を優しく擦るので。
ラドンは自然に癒された、それでだ。
木と林檎をいつも気分よく護ることが出来た、しかも乙女達とだ。
お喋りをして遊ぶことも出来た、護りながらそうしていると毎日が楽しくて仕方なかった。そんなラドンのところに。
ある日ゼウスが来て笑顔で尋ねて来た。
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