第四章
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「色々勉強してきて」
「知ってるんだ」
「そうなんだね」
「岳人君も知ってるわよね」
「それはね」
岳人は笑って答えた、かなは正座しているが彼は胡座をかいて布団の上にいる。
「そうした本もDVDも読んで観てきてるから」
「そうよね、私もだから」
「そうなんだ」
「知識はあるから」
それはというのだ。
「安心して。けれど岳人君は」
「ああ、実はかなちゃんと付き合う前にね。従姉の当時大学生の人に」
「そうだったの」
「一度だけね、それでね」
「経験あるの」
「そうなんだ」
「じゃあ同じ年齢だけれど岳人君の方が誕生日先だし」
かなはこのことも頭に入れているのだ。
「それじゃあね」
「それならだね」
「お願いします」
岳人に正座したまま深々と頭を下げて言った。
「今夜は」
「頭下げなくていいのに」
「私知識はあるからその知識のことは全部するから」
「それじゃあ」
「今夜はね」
「うん、それじゃあ」
「お願いするわ」
かなはここまで言ってだった。髪をほどき。
自分を抱き締めた岳人に身を任せた、だがそこから岳人にどんな知識なのかと問われてそれからはだった。
その知識を全て岳人に見せた、それも実践で。それが終わってだった。
岳人は布団の中で自分の横に寝ているかなに言った。
「あの、ちょっと以上にね」
「駄目だったかしら」
「かなちゃん色々な本読んでいたんだ」
「DVDも観ていたの」
「かなり」
「何ていうかね」
髪をほどいたまま横になって自分に顔を向けているかなにさらに言った。
「凄かったよ」
「そんなに?」
「むしろ俺より色々なこと知ってる感じがしたよ」
「何かこうしたことって男の人に身を任せるだけじゃなくて」
「女の子もなの」
「積極的にって。お姉さんとかだとしてるから」
「そうした展開もあるね、そっちのこともだね」
岳人は納得して述べた。
「頭にあってなんだ」
「そうしたけれど」
「凄かったよ、テクニック」
「そうだったの?」
「舌や手の使い方がね、全然たどたどしくなくて」
はじめての筈なのにだ。
「俺驚いたよ」
「勉強した介があったかしら」
「というか勉強していたんだ」
「事前にね。私何でも予習するから」
ここでもかなの生真面目さが出たということだ。
「それで」
「じっくり予習してなんだ」
「細かいところまで勉強したから」
「それで上手なんだ」
「ええ、痛かったけれど」
それでもというのだ。
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