第二章
[8]前話 [2]次話
無事卒業した、そして卒業証書を貰って二人で旅行に行った時にだった。二人は広島の厳島に行ったが。
その島の中で景色を見て回ってから厳島神社に入ったが。
ここでだ、かなは岳人に言った。
「一度来たかったから」
「そうだったんだ」
「ずっとね、海の中に社があるなんて」
それはとだ、かなは岳人に話した。
「不思議よね」
「鳥居や舞台が潮の満ち引きで出て来るんだよね」
「こんな神秘的な神社ってないわよね」
「神社って言っても多いけれど」
「それでもね」
「だから一度来たかったんだ」
「そうなの」
こう岳人に話した。
「ずっとね」
「だから今来ることが出来て」
「それでね」
「凄く嬉しいんだね」
「ええ、海があって」
その青と銀に輝き果ては青から白くなっている空の先に消えている海を見て話した。
「それでね」
「社もあって」
「こんな神秘的な場所にいられて」
それでというのだ。
「本当に素晴らしいでしょ」
「ここがね」
岳人は足元を見た、木の社を。
「海の中にあってね」
「出て来てね」
「また海に戻るんだね」
「そうした場所よね」
「それでここに平清盛さんが来て」
「毛利元就さんもね」
歴史上の人物達もというのだ。
「来ていたのよ」
「そうだったね」
「そう思うと余計にね」
「来たかったんだね」
「そうだったの、それに二人で旅行に行くのも」
このこともというのだ。
「ずっとしたかったの」
「そのこともあるんだ」
「ええ、旅行はいつもね」
行ってもというのだ。
「家族とで。一人旅もね」
「しなかったんだ」
「危ないって思って」
「女の子一人だとだね」
「だから絶に誰かと、と思っていて」
「それでなんだ」
「誰かと一緒なら」
岳人を見て言った。
「やっぱり好きな人と思ってたから」
「俺とだね」
「一緒に来ることが出来て」
「そのこともよかったんだ」
「ええ、だからね」
それでとだ、かなは岳人との距離をこれまで以上に近付けてそのうえで彼に言った。
「私今凄く幸せな気分よ」
「そうなんだね」
「それとね」
「それと?」
「今は何もしないけれど」
それでもというのだ。
「夜はね」
「その時になったら」
「二人でお部屋にいるから」
それでというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ