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X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays
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第30話 『別れ』と『約束』……さらばファイル島!
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もかんでも周りの所為にして……自分にとって都合の良い言葉にしか耳を傾けなくて……自分なりの意志も持たず、誰かの意のままに多くの命を奪って来た……救いようの無い、大馬鹿野郎だ……これは、そんな大馬鹿野郎にお似合いの最期だ……」
ルナマリア「ダスクモン……ごめんね……私、デジタルワールドに来たのに……貴方を救うことが……貴方に何もしてあげることが、できなくて……」
自虐的にそう言いながら最期の時を受け入れるダスクモンに、ルナマリアは涙を流していた。
ダスクモンが人間ーーシン・アスカだった頃にどんな過酷な人生を歩んで来たか等、ルナマリアには想像できない……だけど、ダスクモンがあまりに可哀想な存在であることを彼女は本能で感じていた。
だからこそ、ルナマリアはダスクモンを救えなかったことが悲しかった。
しかし、ダスクモンは……
ダスクモン「……なに言ってんだよ?……ルナは、俺を救ってくれたじゃないか……」
ルナマリア「え……?」
ダスクモン「ルナが来てくれなかったら、俺は死んでも憎しみから抜け出せなかった……こんな穏やかな最期を迎えることができなかった……ルナにまた会うことができて、本当に良かった……」
ルナマリア「ダスクモン……」
穏やかな笑みを浮かべながら、ルナマリアにそう伝える。
そして肉体のデータがほとんど分解され、いつ消滅してもおかしくない状態のダスクモンはルナマリアに最期の願いをする。
ダスクモン「ルナ……最期に……頼みたいことが、あるんだ……」
ルナマリア「なに……?」
ダスクモン「俺の……本当の名前……シンって……呼んで、くれないかな……?」
それは『シン』と言うダスクモンの本当の名で呼んで欲しいと言うものであった。
自分に対する記憶がまったく無いルナマリアにこんなことを頼むのは場違いだとダスクモン……いや、シン自身理解している。
だが、どうしてもルナマリアの口から自身の名前を呼んで欲しい想いから、最期の我儘を口にした。
そして、ルナマリアは……
ルナマリア「……シン……」
シンの我儘に応えるように、涙を浮かべながら優しくシンの名前を呼んだ。
それを聞いたシンは嬉しそうな笑みを浮かべ……
ダスクモン(シン)「……ありがとう、ルナ……大好き、だよ……」
ルナマリアに最期の感謝の言葉を伝えると、ダスクモンとして構成されていた肉体のデータは完全に分解され、シンの魂はあの世へと旅立つのだった。
それと同時に、胸・両肩・両肘に獅子の意匠をあしらい金の装飾を施された漆黒の鎧と、これまた獅子を象徴した目元のみを露出したフルメットの兜を身に纏った青年の姿をした1体のデジモンが眠りに付いた状態
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