るんって来たああああああ!
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を受けているようだけど、俺は今単純にこの子に迫られただけで! 決してココアちゃんが考えているようなやましいことでは……」
「パステルパレットの、氷川日菜だあああああああああ!」
予想とは全くことなる発現に、ハルトは思わず「へ?」という声を上げた。
パステルパレット。
最近新進気鋭の、アイドルユニットらしい。
そして、今ハルトに大道芸をねだったこの少女こそ、そのメンバーの一人、氷川日菜だという。
「ふーん」
「え? ハルトさん知らないの!?」
「俺がテレビ見てないの知ってるでしょ?」
すると、ココアが「嘘……」と顔を真っ青にした。
「パスパレだよパスパレ! 今学校でも話題沸騰中で、テレビ付ければどこでも引っ張りだこのパスパレだよ!」
「だから俺見てないんだって……そもそもラビットハウスのテレビ、俺が見てるの見たことないでしょ?」
「そんな……」
ココアがショックを受けている一方、当人の日菜は気にすることなく「あはは」と笑っていた。
「彩ちゃんが聞いたらショックだろーなー! それより、大道芸人さん!」
「いいんだ……」
ココアのツッコミを聞き流しながら、少女、日菜がハルトに詰める。
「もっと色々見せてよ!」
「いいけど、ちょっと待って。ココアちゃん」
ハルトはココアに向き直る。
「どうする? お姉さん、探さなくちゃだし」
「もちろん! ここで日菜さんに、とっておきのマジックを披露するよ!」
ココアがハルトの足元に落ちていたステッキを拾い上げながら宣言した。
「私のとっておきのマジックで、日菜さんも仰天間違いなしだよ!」
「おおっ!」
「いや、お姉さん探しに来たんでしょ!」
ハルトのツッコミを聞かず、ココアはハルトへ宣言した。
「とうとうハルトさんと決着をつける時がきたね! 私が皆を、ハルトさん以上に笑顔にしてみせるよ!」
「俺が暇だったからってこんなところで芸を始めてしまったばっかりにこんな面倒くさいことに……」
「すごいすごい! るんって来たああああああああ!」
頭を抱えるハルトとは裏腹に、この日菜という少女はどんどんテンションが上がっていく。
「ちょっと待ってて! お姉ちゃんを呼んでくる! お姉ちゃん!」
日菜はそう言いながら、ハルトとココアに背を向けて走り出した。どんどん小さくなっていく彼女を見送り、ハルトはココアへ向き直った。
「いいの? あんなこと言っちゃって」
「ふっふーん。ハルトさんがラビットハウスに来たばかりのころの敗北を、私は忘れていないよ!」
ココアがステッキを向けながら宣う。
「チノちゃんや皆が、ハルトさんの芸にばっかり受けてた
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