第4節「世界を壊す、その前に──」
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光の中より、赤き銃姫と蒼銀の彗星、2人の装者が並び立った。
「鉛玉の大バーゲン バカに付けるナンチャラはねえ──」
ギアの前腕部を愛銃であるボウガンへと変え、早速光矢を乱れ撃つクリス。
しかし、黄色い女はストリートダンスを踊るようなド派手な動きで……それも、人間離れしたアクロバティックな俊敏性で全弾躱して宙を舞う。
(この動き、人間離れどころじゃねぇッ!つまりこの女、人外そのものってわけか……)
「ロデオの時間さBaby──つまり、やりやすいッ!」
クリスの言う通りだ。
相手が人間じゃねぇなら、手加減する必要はねぇッ!
現にあの女、両手で掴んだ光矢をへし折ってるしなッ!
「はああああッ!」
「ッ!」
アーチの上まで跳躍し、右腕にRN式アキレウスのアームドギアであるシールドを装着してブン殴るッ!
黄色い女はコインを重ねてトンファーにすると、そいつで素早くガードの構えを取る。
残念だったな、そいつはフェイントだッ!
前腕に防がれた右腕を軸に空中で身体を捻り、かかと落としを繰り出す。
体勢を崩した所で、更に追い討ちで連続パンチ。
そして回り蹴りッ!
後方へと吹っ飛ぶ黄色い女。
なんか何処に当てても硬かったな……今ので何処までダメージ通った?
「私に地味は似合わない……やるからには派手にやるッ!」
全然効いてねぇッ!?
ただ硬いだけじゃない。恐らく痛覚がないからダウンを取れない、って所だな。
対人を想定した武術じゃ有効打にはならねぇか。
「だったらあたしがッ!」
クリスがボウガンを構えたのを見て、俺は後退する。
黄色い女の方も気付いたらしい。
トンファーを両手いっぱいに握れる量のコインに戻すと、それを指で弾いて弾丸のように撃ち出す。
「傷ごとエグって涙を誤魔化して 生きた背中でも──」
クリスが連射するボウガンの矢が、雨あられと向かっていく。
一方、コイン女のコインも機関銃みてぇな勢いで連射され、しかも光矢とぶつかり合って相殺されてやがる。
2人の力は互角、いや、もしかしたら向こうの方が上の可能性だってある。
「それでも……負けるかぁぁぁッ!」
シールドを円盾型へと変形させ、フリスビーを投げるような構えを取る。
示し合わせなんかしていない。だが、クリスならきっと──
「今だッ!」
「くらえッ!!」
〈Slugger×Shield〉
クリスとの銃撃戦に気を取られた隙を狙い、全力を込めて盾を投擲する。
高速で回転しながら飛来する、超頑強な円盤盾。
硬い、早い、加えて丸鋸みたいな状態だから、標的の切断も可能。
まともに当たれば、たとえあの
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