第六百十九話 レモンティーその五
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「プロ市民になるって」
「それって」
「神様を否定していても権力嫌いとか言って」
菅はその人の話を続けた。
「テロを肯定していてね」
「権力に反対するなら」
「それならなのね」
「そう言ってプロ市民になって」
それでというのだ。
「この前までエウロパのお金で活動してね」
「生計は?」
蝉玉はそのことを問うた。
「お仕事は何だったの?」
「毎日平日の朝から夕方まで何かとデモして抗議活動していたよ」
「つまり無職だったのね」
「そうだったよ」
「ということは生計も」
「エウロパからだったんだ」
「つまりあれね」
蝉玉はここまで聞いて述べた、ここで人数分のレモンティーが来た。同じ紅茶だがミルクティーとは全く違う色と香りだ。
「売国奴だったのね」
「一言で言うとそうだね」
「無神論で反権力で」
「テロ肯定でね。ちなみに昔の共産主義よかったとかね」
そうしたこともというのだ。
「言ってたよ」
「一言で言うと馬鹿ね」
七海はここまで聞いて述べた。
「その人は」
「うん、僕もそう思うよ」
管自身もとだ、七海に答えた。
「本当にね」
「そうよね」
「ちなみに今刑務所にいるよ」
「エウロパと結託していて」
スターリングは何故その人が刑務所にいるかすぐにわかった。
「それでだね」
「テロ肯定していて」
「そうしたこともしていたんだ」
「実際はその人はテロはしていなかったけれど」
本人はというのだ。
「過激派に所属していてテロリストともお付き合いあって危険物もね」
「持っていたんだ」
「それで実刑受けて」
そしてというのだ。
「今は刑務所だよ」
「本当に馬鹿な人だったんだね」
「今も生きてるけれどね」
スターリングの過去形の言葉にも応えた。
「そうだね」
「全くだね」
「あの、それで懲役何年なの?」
彰子は自分のレモンティーを手に取って菅に尋ねた。
「その人」
「七年だよ」
「そうなのね」
「ただ強制労働もね」
これもというのだ。
「何しろ外観誘致罪だったから」
「エウロパと結託していて」
「内乱罪もあって」
こちらも適用されてというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「強制労働も課せられて」
そうなっていてというのだ。
「まあ近いうちにね」
「死ぬわね」
「連合の強制労働って死なせる為にやってるところあるからね」
凶悪犯には一切容赦しない連合の刑罰の表れである、だからこそ死刑は多くかつ酸鼻を極めるものであり強制労働も課せられるのだ。
「犯罪者を刑務所に入れるにも税金かかるし」
「そうなのよね」
「だからね、凶悪犯はね」
そうした者達はというのだ。
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