第二百九話 ルールへその五
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「建物だってな」
「攻めてそうして」
「壊すな、必要ならな」
それならというのだ。
「攻城兵器も大砲も術も使ってな」
「そうしてですね」
「要塞を攻めてですね」
「そのうえで、ですね」
「勝つな、軍同士の戦はいいな」
久志は笑ってこうも言った。
「お互い武器持って戦ってるからな」
「こちらも遠慮なくですね」
「戦えますね」
「攻撃も出来ますね」
「武器を持たない相手に攻撃したら」
それはというと。
「やっぱり駄目だろ」
「陛下はそのお考えが強いですね」
「十二人の方々も」
「左様ですね」
「非常にお強いですね」
「そのお考えが」
「俺達が起きた世界だとな」
現代の日本の話もここでした。
「自衛隊っていうまあ軍隊と言っていい組織があってな」
「その自衛隊ではそうなのですね」
「武器を持たない者に攻撃しない」
「そうした考えが強いのですね」
「一切想定していないんだよ」
そうした事態をというのだ。
「国民、民の盾になることは考えていてもな」
「それでもですか」
「民を攻撃することは考えていない」
「そうした軍ですか」
「ああ、他の国に行ってもな」
PKOの話もした。
「民を護ってな」
「武器を持たない者には一切手を出さない」
「そうした考えなのですね」
「そうだよ、まあ世の中ゲリラ戦だってあるけれどな」
一見一般市民に見えるが武器を隠し持っていて敵の軍人達が油断した時に攻撃を加える。そして反撃をしようとすると市民の中に隠れるのだ。
「普通はないよな」
「そうですね」
「民は民です」
「戦は軍人同士で戦います」
「そうしたものです」
「そうだろ、だからな」
それでというのだ。
「俺も他の連中もな」
「民は攻めませんね」
「武器を持たない者には何もしませんね」
「そしてそれを許さないですね」
「民は護るものだ」
軍人から見ればそうなるというのだ。
「そして占領しない敵国の民でもな」
「武器を向けるものではないですね」
「武器を持たないので」
「それならですね」
「そうしたことはしないことだ」
絶対にというのだ。
「いいな」
「左様ですね」
「そのことはしないことですね」
「絶対に」
「武器を持っているなら」
「抵抗出来ない相手を攻撃して面白いか」
それはというのだ。
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