第十四話 新しい道その十三
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「じゃあこれからね」
「そやな。今日からやな」
「希望はうち等の子供になるんやな」
「そうなるよね。僕嬉しいよ」
心からほっとした顔になってだ。言う希望だった。
「これからずっとおばちゃん達と一緒なんだね」
「面倒見てや」
「頼りにしてるで」
おばちゃん達はここでも笑顔で冗談を言ってきた。
「こうして希望と一緒にいてな」
「また子供ができたみたいや」
「僕。おばちゃん達の子供になるんだね」
「いや、孫ちゃうか」
「そうかも知れんで」
おばちゃんとぽぽちゃんはここで二人で話した。
「うち等と希望の歳考えたらな」
「そうなるかも知れんな」
「曾孫言うても通用するかもな」
「うち等も歳取ったわ」
「曾孫かな」
おばちゃん達の話を聞いてだ。希望は今度は楽しい笑顔になった。
そしてそのうえでだ。こう言うのだった。
「じゃあ僕はおばちゃん達の曾孫になって」
「この家で暮らすんやな」
「そうなるんやな」
「そうかもね」
二人の言葉に応える希望だった。そうしてだ。
おばちゃん達は今度は千春も見てだ。こう言うのだった。
「曾孫はおるさかいな」
「今度は曾孫の子やな」
「その子が欲しいな」
「そやな」
「えっ、それって?」
希望は二人の今の言葉の意味がわからなかった。それでだ。
きょとんとした顔になった。だが二人はこう言うのだった。
「今やなくてええから」
「大学出て就職してからでええねんで」
「それまではゆっくりとしてええさかい」
「焦ることないで」
「どういうことかな」
まだわからない希望だった。そして。
千春もだ。こう言うのだった。
「わからないよね」
「うん、一体」
「あっ、よう言わんわ」
おばちゃんはそんな二人の話を聞いて笑ってこの言葉を出してきた。
「希望も千春ちゃんもまだまだ子供やな」
「そやな」
ぽぽちゃんもだ。笑っておばちゃんに応える。
「まだまだ子供や」
「そや。そやからな」
「希望はうちにいるべきやな」
「あの家よりもな」
「何かよくわからないけれどそう言ってくれるんだ」
希望はおばちゃん達の言葉を全てわからなかった。だがこの家にいるべきという言葉は素直に嬉しくてだ。そしてそのうえでこう返したのだった。
「それじゃあ」
「楽しく暮らしや」
ぽぽちゃんがその希望に優しく言ってくる。
「美味しいもん一杯作るさかいな」
「今日はコロッケやで」
おばちゃんは希望にこれを出してきた。
「家で作るさかいな」
「えっ、家でコロッケ作るの?」
「何かおかしいかいな」
「おかしくはないけれ
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