第八幕その一
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第八幕 フルーツグリフォン
この日も朝から皆でお仕事をして楽しんでいます、将軍は今はバナナを獲っていますがそのバナナを見て言いました。
「今日はバナナが一番多いわね」
「そうだね」
ご主人もバナナを獲りながら応えます。
「それもいいバナナばかりがね」
「収穫出来て」
「しかもどのバナナも美味しそうで」
「これは食べる時が楽しみだね」
「本当にね」
「バナナはそのまま食べても美味しいけれど」
それでもとです、アン王女も言いました。
「お料理に使ってもね」
「バナナは美味しいわ」
オズマもそうだと応えます。
「スイーツにしても」
「ええ、クレープやケーキにもいいし」
「アイスクリームにも合うわ」
「本当にね」
「私は林檎が一番好きだけれど」
それでもなのです。
「どの果物も好きで」
「バナナもよね」
「大好きで」
それでというのです。
「よく食べるわ、だからね」
「今日もよね」
「食べる時が楽しみよ」
こう言うのでした、それも笑顔で。
「本当にね」
「この果樹園はどんな果物もあるから」
オズマも言ってきました。
「いいわね」
「ええ、本当にね」
オズマはドロシーにも応えました。
「そのこともね」
「いいことよね」
「この果樹園は」
本当にというのです、そしてです。
そうしたお話をしつつです、皆でバナナを収穫しているとトトはその中で恵梨香が少し複雑な表情になっていることに気付きました。
そしてです、恵梨香に尋ねました。
「どうしたの?」
「いえ、バナナって今日本では普通に食べられるけれど」
恵梨香はすぐに答えました。
「けれど昔は物凄く高かったらしいの」
「そうだったんだ」
「ロシアではなかったわ」
ナターシャも言ってきました。
「バナナはね」
「寒い場所だとないんだよね、バナナって」
神宝は二人の言葉を聞いて言いました。
「だからね」
「そうそう、昔は流通が発達してなかったし」
ジョージも言ってきました。
「外の世界ではずっと少し寒い場所では食べられなかったよ」
「ううん、それで日本やロシアでは高かったんだね」
トトも事情がわかりました。
「外の世界では」
「成程ね、オズの国ではないことだね」
かかしも言ってきました。
「そのことは」
「そうそう、オズの国では何処でも何でも食べられるから」
樵も言います。
「そこは違うね」
「昔からだからね」
臆病ライオンも言うことでした。
「オズの国でそのことは」
「そうね、私もバナナはカンサスでは食べたことがなかったわ」
ドロシーもでした。
「というか見たこともなかったわ」
「物凄く普通にありますよ」
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