第四百六十五話 キール大会戦その九
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「あの人今絶好調だね」
「そうなんだな」
「うん、そしてそのムジークを聴きながらね」
「皆戦ってるな」
「そうしているよ」
実際にというのだ。
「そして休む人はね」
「休んでるんだな」
「僕も今から休むよ」
「僕もそうします」
明久の両目はもう回復していた。
「疲れてるからよく寝れますね」
「思いきり動いて食ったからな」
直枝は明久に今度は明るく応えた。
「よく寝られるな」
「そうですね、それじゃあ」
「皆な」
「よく寝ましょう」
「幸いベートーベンさんはムジーク中だぱーー」
ころ美は満面の笑顔でこう言った。
「歯ぎしりの音がないだぱーー」
「普段から騒々しいのに寝てもなのよね」
リンもこう言った。
「あの人は」
「いつも騒々しい人だぱーー」
「それもかなりね」
「けれど今はムジーク中だし」
「歯ぎしりはないだぱーー」
「それをよしとして寝ましょう」
「ああ、そうしような」
直枝も応えてだった。
戦士達は寝た、そしてまた戦場に戻るのだった。
戦闘は続いていた、それはかなり激しく怪人達は倒しても倒しても出て来ていた。その状況を見てだった。
孝美は攻撃しつつこんなことを言った。
「出て来るなら」
「出て来るだけ倒す」
「そういうことだ」
ろくろと紅緒が応えた。
「敵については」
「だから戦っていこうな」
「そういうことね、敵を倒していって」
攻撃しつつ言うのだった。
「尽きさせればいいわね」
「そうだよ、だからいいな」
「戦いは必ず終わる」
「駄目だって思わないことなんだ」
「まず大事なのは」
「わかったわ、けれどお二人は」
孝美はろくろと紅緒を見て言った。
「本当に息が合ってるわね」
「ずっと一緒にいるからな」
「戦いの時以外にもな」
二人は孝美に答えた。
「それも当然のことだ」
「お互いのこともわかってるしな」
「貴女と同じだ」
「貴女?そうね」
孝美は自分のことを言われすぐに頷いた、そして。
自分の隣にいるひかりを見て微笑んで言った。
「私にはひかりがいるわ」
「お姉ちゃん、私が前に出るから」
ひかりも攻撃している、そのうえで姉に話した。
「だからね」
「私もなのね」
「前に出るのよね」
「ひかりが前に出るなら」
それならというのだ。
「私も出るわ。それに今は」
「前に出る時よね」
「そうよ」
妹にはっきりとした声で答えた。
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