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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(6)~タバル・ヒルの戦い(前)〜
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をそのまま転記したにすぎぬように見えるが?」
指揮官が大佐であっても貴族領軍は数十隻の駆逐艦などの小型艦艇からなる戦隊が多い。
これまた単純な話で金がなくとも独自財源による防衛が求められているからである。
ではフランダン伯のような将官クラスの退役将校を呼べばいいではないか、というとそれもまた異なる。
正規軍将校を”提督”とすることでグリンメルスハウゼン艦隊の総司令部からの統制を保持する、という名目とリヒテンラーデ国務尚書も総司令部も准将以上の所領軍を率いて参戦する大貴族――これは爵位を問わずフレーゲル男爵のようにブラウンシュヴァイク公爵家領の工業力を構成する連中も指す――の参戦を厭ったこともある。
当然だ、正常な判断力を欠いている(と判断されている)グリンメルスハウゼン子爵より格が高い貴族が参加すれば――予想せぬ面倒が起きる可能性は極めて高い、それなら”無難”な参謀団を送り込んで『輔弼』させてしまおう。ということだ。
「その通りであります、本命はこちらに」
その尻ぬぐいが俺だ、とリューネブルクは内心舌打ちをしながらあわてて作り上げた戦闘計画を表示させた。
「単座艇による偵察の結果ですが、この星はひどく荒れており、山脈と丘陵、断崖が多数存在します。
我々と衛星を挟み裏側の極地に叛徒は基地を設置しており、地形を利用した隠蔽を施しております」
ヴァンフリートは本来人が住まう土地ではない。宇宙歴においても大自然に挑み、苦戦するのは人の宿業である、荒れ狂う恒星風による粒子線の暴力は軍事用の通信インフラすらも破壊する。300もの異常な数の小惑星帯は航路を妨げる。
【真っ当な人の歴史】を辿ればこのような星系に植民をする阿呆はいない。だが腐敗と軍閥の跋扈で猖獗を極めた銀河連邦軍の中に”だがそれがいい”と言ってのけた男がいた。
なおかつ腐敗した連邦全土を俯瞰し、政界を跋扈する中でも特に強大な魍魎となる一種の才能があったことが『歴史を狂わせた』のは間違いなかった。
「また、およそ敵本拠地より900km地点は本拠地たる極地を取り巻くようにクレバスと山脈により構成されております。大軍の行軍に適する二か所に敵は陣地を築城しており、大軍を突入させるのであればここを突破せねばなりません。
そして200km地点に主線陣地が設置されております」
リューネブルクは内心、舌打ちをした。
――”インペリアリスト”ゴードンの拙攻が百余年過ぎてまた祟るとは
人の手が入らぬとはいえこの小衛星が荒廃しているのはコルネリアス帝の親征が遠因である。
――ヴァンフリート民主共和国は同盟最古の構成邦の一つである。
――ヴァンフリート民主共和国は同盟交戦星域の最後の避難所である。
――であれば同盟全土が制圧の
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