暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga28最後に至るとき〜Farewell day〜
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あ、あーん・・・」

笑顔を崩さずに宝石を差し出し続けたアリシアちゃんに、リニスさんも諦めて大人しく宝石を飲み込んだ。そしてアリシアちゃんとリニスさんは、使い魔契約を果たした。リニスさんの消えていた脚も元に戻り、その存在感もハッキリしたものになった。

「「「リニス!」」」

「わわっ!? もう。フェイト、アリシア、アルフ、いきなり全力の抱き付きなんて危ないですよ」

「ご、ごめんね、リニス。でも・・・!」

「うん、嬉しいだもん!」

「そうだよ! 嬉しさを止めらんないよ!」

そんなフェイトちゃん達を優しい目で見守ってるプレシアさんが「これでもう、思い残すことはないわ」と安堵の息を吐いた。プレシアさんは今にも消えそうなほど体が薄くなってる。

「プレシア母さん!」「プレシアママ!」「「プレシア!」」

「アリシア、フェイト、どうか幸せに。アルフ、リニス。私の愛娘たちを、お願いするわね」

「はい!」「うん・・・!」

「子ども達に見送られて逝けるのは・・・やはり親として幸せなことだわ」

それがプレシアさんの最期の言葉やった。泣き笑いを浮かべるフェイトちゃん達に見送られながら、プレシアさんは消滅した。プレシアさんの消滅を見届けたことで、フェイトちゃんとアリシアちゃんは泣き崩れた。

「プレシア女史の言う通りだね。家族、それに友人たちに見送られて、ジェイル・スカリエッティという人間の生を終える。その様を、意識のハッキリした状況で迎えることが出来る。ふふ。私は最期の最期までいい体験をさせてもらい、幸せだったよ。・・・では、私の娘たち、友人たち! 敵か味方か判らないが、別の世界線の次元世界でまた会おう!」

もう音もせえへん白衣をバサッと払ったドクターは、最期までドクターらしいニヤリとした笑みを浮かべて消滅した。残る“エインヘリヤル”は、アリシアちゃんの使い魔となったリニスさんを除いて“スキュラ”のみとなったんやけど、消える兆しはあらへん。

「ところで、デルタ達は大丈夫なの? 早く使い魔の契約をした方がいいんじゃ・・・?」

「そこはもう大丈夫だよ、スバル。デルタ達、スバル達がパイモンに苦戦してるのを見ながら、ルーテシア達と契約を済ませたんだよ♪」

「お姉ちゃんがイプシロン、ゼータと、私がアルファ、ベータ、ガンマ、デルタと契約したんだよ」

「4人も!? 大丈夫なのリヴィ!?」

「ものすごい魔力消費じゃない!?」

「心配してくれてありがと、エリオ、キャロ。4人まとめて一緒に戦闘みたいなことは多分無理だけど、日常生活を送る程度なら問題ないと思う」

「アルファ達には今後、アルピーノ姓を名乗ってもらう。私やリヴィアの姉妹として、ホテルアルピーノに働く同僚として、一緒に過ごし
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