暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga28最後に至るとき〜Farewell day〜
[4/8]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
線を向けた。アイリの言うようにルシル君の体が霧散し始めた。“エインヘリヤル”ってことを知らずにこの状況になったら絶対に取り乱してたな。
ルシル君が“エインヘリヤル”としたら、目の前に居るアイリは?って疑問が浮かぶ。シグナムが「アイリ。お前もエインヘリヤルなのか?」って問うと、アイリは「違う。本物だよ」って首を横に振った。アイリはずっとルシル君と一緒やった。それこそ一緒に死を偽るほどに。それがここに来てルシル君と別行動。ホンマに異常事態や。
「本物のマイスターは、今頃はマリアがもう持って行った魔力を手にして、境界門が開くのを待ってると思う」
「もう持って行ったって・・・、え!? マリアさんが奪う役だったわけ!? そう言えば、いつの間にかいなくなってる! ルミナ! 最後に話をしてたのはルミナだよね!?」
「え、あ、うん。境界門を安定させるために、先に戻るって聞いたんだけど・・・。うぁー、ようやく会えた母親が神様だったことにも驚いてるのに、最後の最後で嘘を吐かれるなんてショックすぎる!」
ルミナちゃんの母親発言も気になるところやけど、マリアさんは盗みを働いたうえで戻った。作戦の全貌を知ってるアイリがそう言うんなら、もういろいろと手遅れなんやろう。シャルちゃんが「じゃあ、アイリとエインヘリヤルのルシルの役割って・・・」って項垂れる。
「うん。シャルの考え通り、マリアが保管室から魔力を奪うまでの時間稼ぎ。だから勝つ必要なんてなかったし、負けてもこうして時間稼ぎすれば問題なしってことになってる」
「プレシア母さんとリニスは、そのことを・・・?」
「いいえ。知らないわ」
「私たちに与えられた作戦以外の作戦については何も聞いていませんでしたから」
「じゃあ、ドクターやアルファ達も?」
「ああ。知らなかったよ」
「ただ、神器王がエインヘリヤルだってことは知っていたわ」
「アルファ。どうして教えてくれなかったの?」
「聞かれなかったからよ」
「とことんわたし達を逆撫でするような真似を・・・! クロノ! ルシルがやってくれた! 実は――」
シャルちゃんがクロノ君に通信を繋げて報告するのを横目に、私は「アイリ、大丈夫?」って目線を合わせてそう声を掛けた。するとアイリの目が潤み始めて、「ごめんなさい」って謝った。私はアイリを胸に抱いて、よしよしと背中を撫で擦る。
「ルシル君もひどいなぁ。ずぅっと一緒やったアイリを、最後の最後に置いてけぼりにするんやもんな」
「違うの・・・。マイスター、もうボロボロなの・・・。残ってる記憶も、最初の次元世界、今の次元世界、マリアと出会った世界の3つだけ。マイスターが魔力を欲してるのは、ガーデンベルグに勝つためじゃなくて、はやて達の記憶を保ったまま、ア
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ