暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga28最後に至るとき〜Farewell day〜
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リも「フォルセティは無事なの!?」って大きな声で心配してくれた。そやけどルシル君だけは無言を貫いてた。

「「あんたねぇ!」」

殺気立ったアリサちゃんがルシル君の胸倉を掴んで、アルフが後ろからルシル君の頭を掴んで、フォルセティに向けさせた。そこまでされてもルシル君は、まるで眠ってるかのように一切表情を変えへん。この辺りで私の中であれ?ってなった。

「ありがとう、ヴィヴィオ、母さん・・・。すぅ・・・ふぅ・・・。ねぇ、父さん。父さんは確かに悪い事をしたよ。それでも、協力を申し出るべきだったと思う。母さん達なら、父さんの真実を伝えなくても助けになってくれてたはずだよ。それでさ。母さん達に怒られても、責められても、父さんにとっては辛いかもだけど、一緒に力を合わせればよかったんだよ。母さんも、お姉ちゃん達も、なのはさん達もみんな、優しいんだから」

「・・・フォルセティ。・・・ルシル君。せめてフォルセティに何か・・・何か一言だけでも話したって。お願いや」

それでもルシル君は一言も発さへん。これはいよいよルシル君がただ無視してるだけやないって気がしてきた。それは他のみんなもそうで、「様子がおかしくない?」ってざわざわしだす。アリサちゃんやヴィータに続いてアリシアちゃんもルシル君に詰め寄って、両頬をぎゅーっとつねったり引っ張たり。シャマルが脈を計るために腕を取ったり、アギトが胸に耳を当てて心音を聞こうとしたりする。

「・・・え? え? ちょっと待って! 脈が無いわ!」

「し、心臓も止まってる!」

「あ・・・それは・・・」

シャマルとアギトの言葉に私たちは絶句した。シャルちゃんはすぐに「バインド解除!」して、ルシルを床に横たえさせた。そして医務官であるシャマルが心臓マッサージや人工呼吸を始めたのを私は見ながら、「私が・・・殺した?」って考えに恐怖した。

「待ってください、主はやて! アイリ。お前は今さっき、あ、それは、と何かを言いかけたな? 何を言おうとした?」

アインスの問いに、私たちの視線はアインスとアイリの2人に向けられた。何かを話そうと一度は口を開いたアイリやったけど、何か迷ってるようでまた口を閉ざした。そんなアイリにフォルセティが「アイリお姉ちゃん・・・」縋るような目を向けた。

「・・・ごめん、マイスター。アイリは・・・」

「アイリ。お願いや」

「はやて、みんなも。今すぐにベルカに向かって。そこに、本物のマイスターが居る。そのマイスターはね、エインヘリヤルなの。だから、死んでるんじゃなくて機能が停止してる感じ。・・・見て。シグナム達の魔力を奪ってなんとか保ってたけど、もう構築維持の限界で消滅する」

アイリのその言葉に私たちは「え?」って、シャマルが心臓マッサージしてるルシル君に視
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