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僕たちは、ビーチボールで遊んでいた。去年もきた砂浜だが、人は居ない。さすがに水着姿の女の子が6人も居るのだから、カラフルで華やかだ。
慎二と美波は浮き輪に並んで海に入っていた。といっても、みんなもそれぞれ入っているんだが。突然、囲まれて、僕は海に沈められようとした。なんだか、もがいて、逃げようとする1人を捕まえて、沈めようとした時、胸をつかんでしまった。宏美だった。「ごめん」と言ったが「べつに、いいんです」とつぶやくように返してきた。こんな感触、初めてなんだ。
長いこと、海に入っていた二人が帰ってきて
「いやー 今年は胸も触れなかったよ」と慎二から言ってきた
「ばーか いくじないんだから もう、去年より柔らかくなっているのに」と、美波も負けじと返していた。
女の子達が、波打ち際で砂のお城とか作っていた時、話があるとかで、僕と慎二は並んで座ってたんだけど
「実はな、さっき美波と新しい部長の話をしていてな。碧先輩は就活をしたいんで、9月の合宿から交代したいって言ってた。碧先輩から内々で、俺にと言ってきたんだけど、俺よりも、美波の方が、みんなに気配りが出来ると思ってな。美波にどうかと聞いていたんだ。碧先輩は俺等4人で話し合えって言ってた」
「そうか それで、長いこと 美波はどう?」
「それがな、葵が適任だって言うんだよ 葵は冷静に物事を判断するし、俺達3人は本部に居なくて、通いみたいなもんだろ」
「そーかもな 葵ならみんなから慕われるしな」
「とにかく、後で4人で話し合おうぜ 葵は控えめだから、うまく話さないとな」
夕食の食卓には、やはり刺身や貝類が豪勢に並んでいて、みんなの歓声があがっていた。口々に「おいしいー」とか「コリコリしてるね」とか言っている。魚の名前を聞いたり、美波の高校時代の話を聞いたりして、騒いでいたが、宏美は、あまり自分から話をしない。僕は、少し、気になっていたんだけど、暗いというんじゃあないけど、人の話を聞いているタイプで、物静かなんだろうなと思っていた。
葵に了解を取り付けるのは、ひとりずつ話をした方が良いだろうと言うことになって、最初に、美波から説得してもらうことにした。女同士の方が、本音を言い合えるかなと、僕も思っていた。残った、僕達は、みんなで花火をやり始めていた。
1年の舞野が慎二の横ではしゃいでいる。さっきから、僕に、隣で宏美が花火を渡してくる。なんとなく、宏美が横に居ることが多い。さっきの、ご飯のときもそうだった。僕は、首からタオルを下げていたんだけど、汗を拭いて、広げた時、それを見ていた宏美は
「あっ それっ ふぅーん」と、黙り込んだ。僕も知らなかったが、絢が刺繍を入れていたんだ。
気になっていた、美波と葵が戻ってきた。
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