提督と艦娘とスイーツと・EX7
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
リーム。てっぺんにシロップ漬けのさくらんぼ。クリームソーダって言われるとこのビジュアルが出てくるもんなぁ」
「でしょう?」
ふふん、と雷は胸を張る。お前が威張る意味が解らんのだが。そういうちょっとした仕草を見ると、しっかりしててもやっぱり暁の妹なんだなぁって思うわ。
「……あ、アイスが半分位になったな」
よし、いつものやるか。俺はストローを引き抜いてからスプーンを手に取り、アイスの土台になっている砕いた氷の下まで差し込む。そしてクルンとひっくり返し、アイスをソーダの中に沈める。
「ちょ、ちょっと司令官!何してるのよ!?」
「何って、混ぜてんだよ。メロンソーダとアイスを」
そんな会話を交わしながら、アイスをソーダと混ぜる為にスプーンを上下させながらアイスを崩していく。やがてアイス溶けて混ざり、メロンソーダの鮮やかな緑がパステルグリーンに変わった所で、ストローを再び差し込んでズルズルと啜る。このメロン味とアイスのバニラ風味のクリーム味とが混ざった独特の味!これぞクリームソーダの味だよな。
「……で?何でお前はそんなに怒ってんだよ雷?」
目の前の雷は膨れっ面だ。
「司令官、いい大人がそんなお行儀の悪いことして恥ずかしくないの?」
「ん?何処が行儀悪いんだよ」
「だってそんな風にガシャガシャアイスと飲み物を混ぜちゃうなんて!」
「なぁ雷、お前はアイスとソーダを混ぜるのがいけないって言うのか?」
「そうよ!それが何か変かしら?」
「あぁ、変だなぁ」
「どこが変だって言うのよ!」
「混ぜるのが駄目なら、最初からメロンソーダとアイスクリーム、別々に頼めば良いじゃねぇか」
「あ」
俺の指摘にハッとした表情になる雷。気付いたらしいな。そう、雷の言う通り混ぜるのがご法度だって言うならメロンソーダとアイスクリームをハナから別々に頼めばいい話だ。それをわざわざ氷を砕いて敷き詰めるという手間を踏んでまで飲み物の上にアイスクリームを乗せる、という事は見た目を華やかにするという視覚的効果もあるかも知れないが、混ぜて味の変化を付ける事を前提にしていないとおかしな話だ。
「だから別に混ぜたっておかしな話じゃないんだぜ?溢さないように静かに混ぜてるしな」
「なんだかとってもショッキングだわ……」
「まぁ、どうやって飲んでも美味いんだから良いだろ?」
まぁ、ゆっくり味わって味の変化を楽しむってやり方もあるにはあるけどな。
グラスの中身は空になり、残るはてっぺんに飾られていたさくらんぼを残すのみだ。
「懐かしいなぁ、ガキの頃はよく弟達とこのさくらんぼの取り合いしたっけ」
「司令官の弟さん達は何をしてるの?」
「ウ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ