第七章
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試験が終わって、僕はスパゲティの店で絢と会っていた。久しぶりだった。
「松田さんとこ、行くんだよね。花火、一緒に行ってくれるんだよね」
「うん 間に合うように、帰って来る。 今年は、新人の女の子4人も行くんだ」
「男の子は行かないの?」
「なんだか、行かないって言っていた。僕と慎二だけだよ」
「モテモテだね 囲まれて 川崎葵さんも行くんでしょー ウチな 危険感じるねん モト君、あの子って、タイプやろー ウチって勝手に、嫉妬深いよね でも、魔がさしたら、嫌やでー」
「そんなことないよ 何を言い出すねん」と、言ったけど、確かに雰囲気とか芯が強そうなのも絢に似ていて、悪い感じはしていない。
「今年はね、茜と詩織が京都行ってみたいねんてっ だから、大文字に合わせて来るって話になってんねんけど どう?」
「どうって いいんじゃないの 別にぼくは」
「だからー 16日に一緒に帰ろうと思っているんやけど モト君に相談せんとな」
「僕のことは、気にせんでいいよ 適当に帰るから」
「ちゃうねん 一緒に帰ってほしいの!」
「そういうことか じゃぁ 切符は絢にまかしていいか」
「OK 16日ね ウチ等、道頓堀でたこ焼き食べて、天満の川沿いのカフェ行くんだよ」
「僕は、先に帰るよ そんな・・・女の子同士の方が楽しいだろうから」
「ごめんね 勝手ばっかりで」と、青いタオルを渡してきながら
「これ 今治のやから、肌触りええでー 使って」
「いや 僕も、絢を置いて、出掛けるんだから 気にすんなよ」
僕は、大文字の夜のことも、誘われたら、うっとおしいなって思ってた。3人も女の子の面倒見るなんて・・。慎二が頭に浮かんだが、多分、あのことがあって、直ぐだから、あいつは帰らないんだろうな。
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