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馬も牛も家族
第一章

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                馬も牛も家族
 白の雄のポニーであるカレブは生後七か月で競売にかけられてしまった、それは彼が食用にするしかないとオーナーに判断されたからだ。
 何ヶ月も水も食事も満足にない場所にいて粗末な扱いを受けていた、だがその彼をテキサスで動物保護施設を家族と共に牧場を経営しつつ運営しているコビー=ウエッジが保護した。コビーは見事なブロンドを伸ばし青い目ときりっとした顔立ちの長身の若い女性だ。馬に乗ると実によく似あうスタイルである。
 その彼女がカレブを両親達に紹介して話した。
「凄く傷付いているから」
「だからだな」
「治療とケアね」
「それを施すんだな」
「そうするわ」
 両親と兄に話した。
「それで徐々にね」
「うちに馴れてもらってか」
「家族に迎え入れるのね」
「そうするんだな」
「ええ、この子もね」
 こう言ってだった。
 カレブを家に迎え入れたが。
 カレブは塞ぎ込んで、その辛い過去の為にそうなっていていつも隅で小さくなっていた。誰も何も見ようとしない。
 だがその彼のところに。
「ニャア」
「あれっ、ローズ」
 コビーは家にいる猫の一匹自分を含めて七匹の兄弟達と暮らしているローズ茶色と白の雌猫の彼女がカレブのところに来たのを見た。
「どうしたの?」
「ニャア」
「ヒヒン」
「ニャア」
 ローズはカレブ、悲しそうに隅にいた彼の傍に来た、そうしてだった。
 身体を摺り寄せてきた、それからだった。
 いつも彼の傍に来る様になって穏やかな声をかけてだった。
 話相手の様に一緒にいて自分とそっくりの兄弟達雄はビリー、ジミー、テリー、雌はサフラン、チコリ、ローズマリーというが。
 彼等も連れて来て寄り添った。
「ニャア」
「ニャオン」
「ミャウン」
「ニャンニャン」
「ニャア〜〜ン」
「ナ〜〜〜オ」
「ウニャ〜〜〜」
 七匹で彼に優しい声をかけた、そうして。
 ローズは自分と仲のいいグレートビレニーズの雄の子犬のデュークをカレブのところに連れて来た。
「ニャア」
「ワン」
 そして兄弟やデュークと共にだった。
 カレブの傍にい続けて優しい目を向けて一緒に寝る様になった、すると。
 これまで心を閉ざしていたカレブも徐々に彼等と打ち解けて。
「ヒヒン」
「ニャンニャン」
「ワフウ」 
 いつも猫達や犬と一緒にいる様になった、コビーはそんな彼等を見てカレブも大丈夫だと笑顔になった。
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