暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜アインクラッド・アクセル〜
アインクラッド
〜剣の世界〜 2
[8/16]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
めるが、中世を舞台にしたこの世界に反して些か近代的なデザインであること意外、至って普通の手鏡だ。映るレンヤの姿も、彼が望んだ非常にダンディな風貌の男性のまま。隣のユーリーもまた、覗き込んだ鏡をみて訝しげに首をかしげていた。
―――のだが。
「うわっ!?」
突如鏡面が発光した。否、自身の体が光に包まれていた。鏡は、ただその光を反射していただけに過ぎない。その現象は彼のみにとどまらず、やがて全てのプレイヤーが光に飲まれた。
瞬く間にホワイトアウトした視界は、二、三秒程で回復する。・・・とはいえ、あまりの光量のせいで、目の奥が些か痛む。
「くっ・・・ユーリー、大丈夫か・・?」
徐々に痛みが和らぐ目をゆっくりと開きながら、隣人の名を呼ぶ。
・・・がある違和感を感じ、しかしその違和感の正体を把握する前に、更なる違和感―――最早“異変”といっても過言ではない現象がすぐ隣から発せられた。
「あ、あぁ・・・大丈夫だ・・・・・・!?」
これだけならば、何のことはないただの会話だ。しかし、ユーリーの声を聞いた瞬間、違和感は確かな異変へと変質した。
そう、声。
レンヤの声は、見た目どおりの非常にダンディな声だった。少し古い、モグリの医者を題材にしたアニメの主人公の声に酷似した声であったはずだ。ユーリーの声も十年近く前に、当時話題となったライトノベルのアニメにて、主役を務めた声優・松岡禎丞の声に酷似していたはずなのだ。
だが、今の彼らの声は、そのアバターからは想像も出来ないほどに高かった。しかも、その高くなった自身の声に、疑問は生まれど違和感は感じない。だからこその違和感であり異変。
そうしてようやく、完全に回復した視力にて隣人を見やった。その隣人も、同じく視力が回復したのだろう。レンヤへと視線を向けた。
・・・・・・そうして、共に(僅かにレンヤの方が早く)同じ疑問を口にした。
「君は、だれだ・・・・」「あんた・・・だれ・・・?」
本来、ユーリーの隣にいたはずの、厳格でダンディズム漂うレンヤは姿を消し、代わりに歳の若い男性がそこにいた。
感じた印象の年齢は十五〜十六だろうか? 漂う雰囲気はそれよりも一、二は上にも見せてくる。そのままでは目元を隠すであろう長さの前髪を右側から分けたその濃い茶髪を彼は覚えていた。
また、その隣にいたはずのレンヤの隣。つまりユーリーの姿も、そこにはなかった。そして同様、代わりに別の人物―――女性が存在していた。
腰近くまである長いストレートの髪は鮮やかな金髪。本来は意思の強そうな、引き込まれそうなきれいな瞳は碧眼。アジア系とも北欧系ともとれるその顔立ちと非常にマッチした金髪碧眼は正しく、ユーリーのそれを彷彿とさせる容姿でありながら、歳相応以上の女性らしいラインが印象的だ。年齢も、
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ