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ソードアート・オンライン〜アインクラッド・アクセル〜
アインクラッド
〜剣の世界〜 2
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様に静まり返る。そして遅まきながら全員が、【この城の頂を極めるまで】という言葉の意味を悟ったようだ。
「クリア・・・・・百層・・だとぉ?」
かすれた声が次第に明瞭さを増して喚いた。声のした方を向くと、先ほどのダークヒーロー然の青年の隣に、バンダナを巻いた長めの赤髪が印象的な男性プレイヤーが見えた。
「できるわきゃねぇだろうが! βじゃろくに上がれなかったって話しじゃねぇか!!」
・・・そのプレイヤーの言うとおり、ユーリーも参加していたβテスト時の攻略は二ヵ月で僅か八層。千人のプレイヤーしかいなかったβ時代と比べ、数の上では決して不可能ではないようにも思えるが、その当時とは、そもそもの前提条件が違うのだ。自身の“死”が付き纏うこの状況で、安全な街から出る者がいったいどれほどいるだろうか? とてもでないが、βテスター以上の人数が簡単に集まるとは思えない。
たとえ攻略に進みだした人間がいたとしても、その者が死んでしまった場合、この世界に存在するプレイヤーの数は減り続けていく。その数字が減ることはあっても増えることは決してありえないのだ。
そうして減り続けていくであろう僅かな数のプレイヤーで、各層毎に強さを増していくであろうモンスター及びボスを相手に、たったの一度の復活も許されぬこの状況でどう立ち向かえというのだろうか?
そもそも、この場に集うほぼ全てのプレイヤーが、現状が真実であるか否かの判断をしかねている。このような不安定な状態の者たちをフィールドに連れ出したところで、結果は概ね予想できる。
そんな中、しばらく沈黙していた赤ローブ扮する茅場晶彦は、白手袋に包まれた(ように見える)右手を操作し、静かに告げた。
『それでは、最後に、諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。諸君のアイテムストレージに、私からのプレゼントがある。確認してくれ給え』
まるでその言葉に操られているかのように、ほぼ無意識にレンヤの右腕は動く。他の者もおそらく彼と同じなのだろう。瞬く間に、広場全体がウィンドウ開閉時の鈴の音のようなサウンドに包まれた。
そうしてあらわれたウィンドウを進み、アイテムストレージに辿り着いたレンヤの目に映ったのは一つのアイテム。
―――【手鏡】
さしてアイテムストレージを開いていないにも関わらず、そのアイテムの存在が記憶にないということは、おそらくこれが、茅場晶彦の言う“プレゼント”なのだろう。おそるおそるタップし、アイテムのオブジェクト化を選択。小さな光を纏ったそれは、レンヤの手のひらで明確な形を形成し、やがて光が消滅するとそこには、十年以上前から主流となった携帯端末に酷似した形状の鏡が現れた。他のプレイヤーも、次々とそれをオブジェクト化していく。もちろん、隣のユーリーも。
現れた【手鏡】を眺
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