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ソードアート・オンライン〜アインクラッド・アクセル〜
アインクラッド
〜剣の世界〜 2
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攻略に励んでほしい』
 だからこそだろうか、彼はその望みを聞き入れることなく、どこまでも絶望の淵に追いやる。
 「何を言ってるんだ! ゲームを攻略しろだと!? ログアウト不可能なこの状況で、呑気に遊べって言うのか!?」
 その宣言に、ようやく意を唱える者が現れた。
 現状最も、レンヤ同様に思考が彼の言葉についてきているであろう声の主を見やると、肩付近までの長さの深い色の黒髪を左に流すように分けた、どこか陰りのあるような表情の青年が、次層の底辺近くに佇む赤ローブに向かって吼えていた。
 ユーリーが正統派のヒーローなら、さしずめダークヒーロー然とした容姿の青年は、しかしその容姿とは裏腹に熱く感情を露にしていた。
 「こんなの、もうゲームでもなんでもないじゃないか!!」
 彼の言う通り、これは“ゲーム”などという一つの娯楽の範囲を大きく逸脱していた。約二百名もの命を奪い、あまつさえこの場に集う者たちの生き血までをも啜ろうとしているこの世界が、たかだかゲームであっていいはずがない。
 その青年の言葉を肯定するように、茅場晶彦は言葉を続けた。
 『しかし、充分に留意してもらいたい。諸君にとって、《ソードアート・オンライン》は、既にただのゲームではない。もう一つの現実というべき存在だ。・・・今後、ゲームにおいて、あらゆる蘇生手段は機能しない。ヒットポイントがゼロになった瞬間、諸君のアバターは永久に消滅し同時に』
 そこで一拍の間を取り、どこまでも無慈悲な言葉と共に、おそらくログインしてから最大の、そしてこの後も感じる事のないであろう常闇の絶望を添えて告げる。

 『諸君らの脳は、《ナーヴギア》によって破壊される』

 (・・・あぁあ、言ってしまったか・・・・・・)
 話の流れから、おそらくはそういった結末が待っているであろう事を、レンヤはなんとなくだが予想していた。もちろんその予想が外れてくれる事を、この短時間の間にどれほど願ったかわからない。
 ・・・だが、だからといって打開策が無い訳ではない。要はヒットポイントをゼロに“しなければ”良いだけの話だ。ならば、この《はじまりの街》から一歩として外に出ることなく、現実世界からの救助を待てばいいだけの話だ。ヒットポイント全損と同時に仮想・現実共に死を迎えるなどと言われ、わざわざ死地に赴く者などいるはずもないだろう。
 だからこそか、茅場晶彦は更なる託宣を告げる
 『諸君がこのゲームから解放される条件は、たった一つ。先に述べたとおり、《アインクラッド》最上部、第百層まで辿り着き、そこに待つ最終ボスを倒してゲームをクリアすればよい。その瞬間、生き残ったプレイヤー全員が安全にログアウトされることを保障しよう』
 不安や疑問、凡そ負の感情の全てを、僅かながらも声に出していた者たちも、その言葉に一
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