暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜アインクラッド・アクセル〜
アインクラッド
〜剣の世界〜 1
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比。それに気づいた時には既に手遅れとなっている一撃に、逆転勝利を疑わないユーリー。
 ・・・だが
 (・・・・・・え?)
 回転によって一度相手から目を離した隙に、レンヤは迎撃のために剣を下段に構えていた。
 ユーリーは確かに、その段階からでは明らかに反撃不能に近いタイミングでの回避をしてのけた。故にレンヤが相手の回避を見てからその動きに対処するのは不可能と言える。ましてや彼は、その一撃が回避される直前まで自身の勝利を確信していたはず。ともすれば、そこからユーリーに追随する速さで反撃に転じれるはずがない。
 (っ・・・・・・読まれてた)
 ・・・少なくともこれで、ユーリーの方は万策尽きた。
 両者共にその一撃は《ソードスキル》のアシストのない純粋な剣撃。HPゲージも等しくレッドゾーン。互いに一撃が入ればその時点で勝利確定なほどに風前の灯火。
 ・・・後は、どちらの剣撃が速いかだけ。
 互いに迫りくる刃。その一撃を前に二人の神経は眼前のそれだけに支配されていた。あらゆる感覚を、その刃が切り裂いてるような錯覚。


 ・・・・・・だからこそ、二人は気づかなかった。遠くで鳴り響く、荘厳な、しかしどこか凶悪的な鐘の音に。
・・・そして、彼らを包む青白い光に。

 ・・・・・・光が消滅したそこには、【Draw】と表示されたデュエルリザルトだけが残っていた。
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