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ソードアート・オンライン〜アインクラッド・アクセル〜
アインクラッド
〜剣の世界〜 1
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が薄い。
動きのほとんどを見切られているのだろう、レベルのせいで些か敏捷力が心もとないにも関わらず、いずれも紙一重の回避を見せるレンヤ。
・・・とて、一朝一夕で出来るものではないはずだ。相手の技量と癖、《ソードスキル》の発動モーションと種類の見極め、次の行動に至るまで。確かにレンヤは、ユーリーのそれらを“ある程度”では済まされないほどに見切っていた。
たまに通る一撃も、彼の反応に仮想の身体がついてこなかったためだろう。その度にレンヤは「・・・まだ遅い」と表情を些か歪め小さくつぶやいている。
その彼が繰り出す剣技は、どこまでも洗練されていた。相手の動き・技量に合わせ的確な角度からの一撃を見舞う。ただそれだけだが、迷いのないその一撃はこの上なく鋭い。当然隙など晒そうものなら、そこを瞬く間に狙われる。
そして何より、《ソードスキル》による攻撃が今の今まで一切ない。おそらくこの後も、彼が《ソードスキル》を発動させることはない。そう思えるほどにシステムが拾うであろう《ソードスキル》の発動モーションを避けた動きを見せている。
「・・・・・・こうなったら・・・っ!」
この戦況に先に痺れを切らしたのはユーリーのほうであった。
剣を水平に構え、そのまま《ホリゾンタル》の発動を待つ。・・・が、そんな時間を目の前の男が与えてくれるはずもない。その僅かな、本当に僅かな隙をついてレンヤは、その発動前の剣を叩き落すべく高速で接近してきた。
(・・・まだだ、まだだ・・・もう少し・・・・・・・・っ!)
まさに刹那。《ソードスキル》が発動する直前でユーリーは片手で構えた剣を両手で握った。発動寸前の《ソードスキル》は規定にないその動きによって強制的に停止する。
その代償として彼はシステム的硬直時間を科せられる。それはレンヤにとって、彼の勝利を絶対的にするほどの大きな隙。
・・・だからこそ、彼はそれを見落とした。
「ぃいやああぁぁぁぁっ!!」
レンヤの一撃がユーリーを捉える寸前、身体を捻りそれを回避すると、その勢いのまま身体を回転させ、無防備となったレンヤへ袈裟懸けに剣を振り下ろす。
・・・彼が見落としていたもの。それは硬直時間の長さだ。
《ソードスキル》の発動後あるいは強制停止後は原則硬直時間が科せられるのは周知の事実。であるからこそレンヤは、ユーリーの硬直時間によって生じた隙に必勝の確信を得ていた。
・・・だが、硬直時間は全てが同一の時間の硬直を科せられる訳ではない。《ソードスキル》によってその時間は0.000秒以下の単位で差が生じる。とりわけ、強制停止の硬直時間は、タイミング如何によっては生じる硬直時間が極端に短くなる。
・・・βテスト時代、何度となくこの強制停止を多様し、硬直時間を逆手にとったカウンター攻撃は、正確無
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